米国のポンペオ国務長官。共同声明に「武漢ウイルス」との表記を盛り込もうとしたものの、各国とは折り合えなかった/Alex Wong/Getty Images

ワシントン(CNN)主要7カ国(G7)は25日、新型コロナウイルスをめぐる外相会合を開いた。米国務省は共同声明に「武漢ウイルス」の呼称を盛り込むよう主張したものの拒否され、参加国が個別に声明を出す事態となった。

欧州の外交官はCNNの取材に、「米国務省の提案は一線を越えている」と指摘。「ウイルスをこのような名称で呼び、声明で発信しようとする試みには同意できない」と述べた。

この外交官によると、米国が提案した声明案には、今回のパンデミック(世界的な大流行)の広がりについて中国に責任があるとする内容も盛り込まれていたという。

世界保健機関(WHO)による新型コロナウイルス感染症の正式名称は「COVID―19」だが、米国がG7各国に回覧した声明案では「武漢ウイルス」の呼称を採用。共同声明の起草は議長国である米国が担当した。

この結果、外相会合後に複数の国がそれぞれ声明を出す事態となった。フランスの声明では「COVID―19パンデミック」との表現を採用した。

「武漢ウイルス」の呼称はトランプ政権内でも必ずしも優先度が高くないようで、ムニューシン財務長官が署名したG7財務相会合の声明は、「COVID―19の流行に関連する世界の衛生、経済、財務上の影響に対応するため」、連携を強化するとしている。

今月16日にはトランプ大統領らG7首脳によるテレビ会議も行われたが、この時の共同声明では中国に一切言及していなかった。