こんにちは、小川満鈴です!先日、アパレル会社社長のセクハラがニュースになりましたが、私はこのようなセクハラはまさに「氷山の一角」だと理解しています。それはどうしてかと申しますと、実際に私自身がそのようなセクハラを経験したことがいくらでもあるからです……。

セクハラはどこにでも存在する?定義とは?

今回のお題に入る前に、「セクハラ」というものを定義してからお話を進めていきたいと思います。が、実はこの「セクハラ」という問題は突き詰めると、「その境界線」の部分に行き着いてしまいます。言葉自体は、1970年代にアメリカで「セクシュアルハラスメント」という言葉が生まれました。そして、その言葉が日本で使われ出したのが1989年頃、その後、男女雇用機会均等法にて「セクシュアルハラスメント防止」が義務となったのが1999年なので、実はまだ日本においては事実上20年程度の短い歴史の言葉なのです。

現在はセクハラだけでなく、ここから派生した「○○ハラスメント」という言葉が多く生まれているのは皆さま周知の事実でございます。それではお話を戻しまして、セクハラとは「何をもってセクハラ」なのでしょうか?

まずは厚生労働省が提示している、職場におけるセクハラの定義を引用させていただきます(以下)。

1.職場において、労働者の意に反する性的な言動が行われ、それを拒否したことで解雇、降格、減給などの不利益を受けること(対価型セクシュアルハラスメント)
2.性的な言動が行われることで職場の環境が不快なものとなったため、労働者の能力の発揮に大きな悪影響が生じること(環境型セクシュアルハラスメント)

このように、現時点でセクハラは「対価型セクシュアルハラスメント」「環境型セクシュアルハラスメント」に分けられています。もちろんこの「中間的」なものも存在し、個々の状況や関係性によって違いますので、一概に「これがセクハラだ!」と定義できないのもこの問題の難しさでもあります。

元アイドルが遭遇した、撮影現場でのセクハラ!?

上記のように、セクハラの「境界線」というのはそれぞれの状況によって異なるため、定義が本当に難しいのが現状です。が、おそらくほとんどの女性が「え?それもセクハラなの?だったらいくらでも……」という経験をしているのではないでしょうか?

例えば私の経験談になっていくのですが、私自身は子役から20歳くらいまで細々とではございますが、芸能界で働かせていただいていました。

その中で、強烈に覚えているのが、私が16歳くらいの時にドラマのちょい役をいただきまして、1人で衣装合わせの現場に行きました。ドラマなんて数年ぶりでしたのでドキドキワクワク、でも不安……という気持ちで向かったのを覚えています。そして衣装合わせの現場に着いて、男性ディレクターの方に会いました。

さて問題はここからです……。そのディレクターの方は当時35歳くらい?だったと思うのですが、私が着ることになっている衣装を部屋に持ってきて、「じゃあ、着替えてみて」と言うのです。

私は「あ、はい!」と返事をしつつ、当然“じゃあ、着替えルーム的なところか、最悪でもトイレ(これはよくある)を指示してくれるのだろう”と思っていたら違ったのです……。そう、そのディレクターさんは目の前で着替えて、という意味のことを言っていたのです。この方、男性ですよ(女性でも問題ありますよね……)。

まだ16歳だった私ですが、さすがに「すいません……どこか着替える場所は?」と言いかけると、ちょっと機嫌を悪くした感じでして、「あのねぇ、そういうのって小娘が言うことじゃないよ。だし、それも演技指導の一つだから」と言ったのです……。私はおかしいとは思いつつ「そんな世界もあるのかな?」と、その場で着替えたのを覚えています。そう、今考えてみれば確実にセクハラに該当しますよね。後半では、私が遭遇した更なるセクハラ行為と、もし今セクハラに遭って困っている女性がいたらこうしましょう!という対応策をご紹介していきます。

もしもセクハラに遭ったとしたら、あなたは気丈に「NO!」と言えますか?

もしもセクハラに遭遇したら、どのように対処すべきなのか元アイドルが教えます! 〜その2〜に続きます。