中村憲剛が“止める、蹴る”の極意を伝授! スローVTRで惜しげもなく解説

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 川崎フロンターレのバンディエラであり、そのテクニックやプロフェッショナリズムが多くの選手やファンから尊敬を集めているレジェンド、中村憲剛。その彼が、自らの技術の極意を公開した。

 きっかけは中村がTwitterに投稿した1本の動画だ。「練習や試合がなくなって何をしようか悩んでるサッカー好きのみなさんへ。もし良かったらこの動画を上手く使ってください」というメッセージが添えられたその動画には、強烈な足元へのパスを難なくトラップし、間髪入れずに美しいフォームでパスを蹴り返す中村の姿が。シンプルながらに一目で相当な難易度であることを感じさせる練習だが、中村の表情はごく自然体。このツイートのリプライ欄には、「止めるがうめぇ…。リハビリ中なのにボール半個ぐらいの誤差しかないじゃん…」「子供に200万回見せます」「難しいことを簡単なようにやって見せる、めっちゃカッコイイです」など驚嘆の声が殺到し、「どなたかスーパースロー編集お願いします」という要望も書き込まれるなど、改めて中村の技術レベルの高さに多くの反響が寄せられていた。

https://twitter.com/kengo19801031/status/1236869488588406784

 そして16日、中村は自身のブログを更新。「先日ツイートした『止めて蹴る』動画。反響がありすぎてちょっとびびりましたが(笑)。みなさんありがとうございました」と綴ると、ファンからの要望に応えて動画のスローモーションバージョンを掲載した。

https://twitter.com/kengo19801031/status/1239513423026634752

 ブログでは、中村の11歳になる息子がこの動画を見ていたというエピソードも紹介された。中村は息子に対し『止めて蹴る』がいかに重要かを力説し、「トラップを正確にすることで相手の動きを長く見ることが可能になり、相手からすれば突かれたくない、突かれたら嫌な場所(崩される、失点に繋がるところ)をより突くことができるようになるよ」と語りかけたという。

 その上で、さらに以下のように続けて、『止めて蹴る』の技術を磨いてきた背景を明かした。

「小さい頃から体格や身体能力で劣る自分がサッカーをやる上で1番大事にしてきたことは相手にぶつかられないポジションを取り、正確にボールを止めて早い判断でプレーをすることでした。(中略)上のカテゴリーに上がるたびに最初は先輩たちの身体能力の高さや、守備範囲の広さ、プレースピードの速さ、強さといった壁にぶつかり跳ね返され続けてきましたが、その信念を持ち挑み続けてきたことで壁を越えて今に至ります。止めて蹴るは自分がこの世界で生き残るための全てといっても過言ではなく、大事にしてきました」

 そして中村は、新型コロナウイルスの影響により「多くの人がみんなでサッカーができない・トレーニングができないという制限された状況」に置かれている中で、自分にできることを考えた結果がこの動画の投稿だったと語り、「なんでもない対面パスも一本一本こだわることがとても大切で、意識するだけで全く変わる(中略)こういう状況だからこそ、この動画だけでなく、他の選手のみなさんが出してくれている動画も含めて、みなさんのこだわりを突き詰める良い時間にしてくれれば幸いです」と熱く語りかけてブログを締めくくった。

 中村自身、今回のスローモーション動画を見て、自身の中で「発見ポイント」が多々あったという。リハビリと予期せぬ中断期間の中で“こだわり”にさらに磨きをかけた中村憲剛は、来るべき復帰の舞台に向けてしっかりと牙を研いている。そして、川崎Fの王座奪還のカギとなるプレーは、豪快なシュートでも華麗なスルーパスでもなく、“何気ないトラップ”なのかもしれない。