ルーキーシーズンでレギュラー奪取を目指す旗手。練習でもキレのある動きを見せている。(C)SOCCER DIGEST

写真拡大

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、開催が延期されているJリーグ(現状では3月一杯を延期の予定)において、各チームは課題の修正とベースアップを目指している。

 その中で、リーグの“空白期間”を予想外と捉えながら、ポジティブに考えたいとも話すのが川崎の大卒ルーキーの旗手玲央だ。今季、順天堂大から入団したFWはルヴァンカップの清水戦、リーグ開幕戦の鳥栖戦に出場を果たし、まずまずのスタートを切っていた。

 それだけによもやの事態に「仕方がない」と納得をしながら、さらなる延期などを含めて「どんなことになっても対応したいですが、難しい部分はあります」と率直な想いを語る。

 ただし、今年初めにタイで行なわれたU-23アジア選手権に出場し、川崎での始動は他の選手よりも遅れていただけに、今回の中断期間を上手く活用したいとも話す。

「個人として合流が遅れて、そこまでアピールできずに開幕を迎えました。だからこの期間でしっかりアピールしたいです」
 今季から新たに4-3-3を導入したチームにおいて、中断前の2試合では右ウイングとしてプレー。もっとも、順天堂大ではボランチも経験するなど、様々なポジションをこなせる万能アタッカーだけに、その器用さもアピールポイントになりそうだ。

「ウイングでも良さを出せますし、インサイドハーフでもという想いはあります。与えられたポジションをこなせるのは自分の良さだと思いますし、『どこをまかせても良い』と言われるようになりたい。ただゴールに近いポジションでやりたい想いはやっぱりあります。そこはアピールしたいです」

 ちなみに、現状では出場条件を満たすも、延期も噂される東京五輪に関しては「オリンピックに関しては現状でそこまで考えられているわけではありません。冷静に考えれば、今の自分のままでは出られないと思いますし、(もし延期になったとしても)対応していかなくてはいけないと思います。ただタイ(U-23アジア選手権。グループリーグで敗退)で悔しい想いをしているので、今年にかける想いはありました。悔しい想いをぶつける場がないのは難しいですが、それに対応するのがプロの選手のひとつの仕事だと思うので、自分の足りないところを伸ばしていきたいです」と前を見つめる。

 周囲の声に惑わされずに真摯に自らの課題に取り組もうとするルーキーには、大成が期待できそうな落ち着きぶりがあった。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)