地上波テレビの日曜時20時枠が元気です。日本テレビ系の「世界の果てまでイッテQ」とテレビ朝日系の「ポツンと一軒家」が頑張っています。「イッテQ」はさまざまな企画をロケスタイルで実現する番組で、「ポツンと一軒家」は日本各地の一軒家を衛星画像のみを手掛かりに探し出して、調査する番組。2つの全く違うロケ番組が競い合っているから元気なのです。

「イッテQ」は私が制作局長を務めていた2007年2月に立ち上がりました。レギュラー深夜番組の特番が好評だったため、ゴールデンタイムで新たにスタートしたのです。

総合演出の古立善之君(「スーパーJYOCKEY」「進め!電波少年」のスタッフを経て「イッテQ」「月曜から夜ふかし」を立ち上げ、「24時間テレビ」「嵐にしやがれ」等の総合演出で大活躍中)の企画演出で、大ヒットしています。いろいろな思い出があります。

「イッテQ」の制作費は削減しない!

リーマンショックが起きたときのことです。テレビ局の収入も減少して制作費をグロスで削減しなくてはならなくなったのですが、「イッテQ」の制作費は削減するなという方針を出しました。それは、「イッテQ」が日本テレビのタイムテーブルで重要な番組になると思ったからです。この枠では苦戦してきました。海外ロケ番組で制作費はかかるが、企画に新しさがあるし、内容の出来も良いし、日本テレビが視聴率三冠王になるための大きな柱になるという実感があったからです。

制作の人間はアシスタントディレクターとフロアーマネージャーを体験すべきというのが、私の持論なのですが、経験していないと、ディレクターになったときに彼らをうまく使えないからです。

私がこの方針を明確に打ち出すと、しばらくして、「イッテQ」の女性プロデューサーから、私の携帯にSNSが届きました。そこには彼女がスタジオの収録でインカムをして出演者にカンペを出し、彼女越しに出演者の内村光良さんや出川哲朗さんたちが笑っている様子が写っていました。彼女が早速、私が打ち出した方針を実行してくれたのです。

「イッテQ」のスタッフに強調して話していたことがあります。海外ロケに行って、うまく行かなかったときには、即、日本にいる総合演出の古立君に率直に話をして相談するようにということです。それによってうまくいかない状況を"逆手"に取って、かえっておもしろくなる知恵が出たりします。

普段からそういったことができるように、方針を徹底することと、人間関係をつくっておくことが大事です。それらのことを、スタッフ全体で共有してくれました。