GII金鯱賞(中京・芝2000m)が3月15日に行なわれる。

 当初は、初夏の中京競馬場で開催される名物レースのひとつだったが、施行時期の変更が何度かあって、中京競馬場が改修された2012年以降は年末に施行。2016年まで、GI有馬記念(中山・芝2500m)のステップレースとなっていた。その後、2017年から春開催に変更。GI大阪杯(阪神・芝2000m)のトライアルレース(※1着馬に優先出走権が与えられる)となっている。

 さて、同レースにおいても、狙いはオイシイ”穴馬券”だ。春開催に変わってからの直近3年も、1番人気が強さを見せながら、毎年5番人気以上の伏兵が馬券圏内(3着以内)に飛び込んできていることを考えれば、なおさらである。

 そこで今回も、過去3年の結果に加えて、開催時期こそ異なるが、距離やコースが同じで、大舞台へ向けての前哨戦であったことに変わりはない2012年〜2016年までの結果も参考にして、今年のレースで激走しそうな馬を探し出してみたい。

 まず注目は、「上がり馬」である。

 象徴的なのは、2012年。1着〜3着まで、馬券に絡んだ3頭が皆、上がり馬だった。

 6番人気でレースを制したオーシャンブルーは、2走前に1600万下(現3勝クラス)を突破。続くオープン入り初戦のGIIアルゼンチン共和国杯(東京・芝2500m)でも5着と善戦していた。

 8番人気で2着に入ったダイワマッジョーレも、3走前に1000万下(現2勝クラス)を、前走で1600万下を制してきた上がり馬だった。そして、4番人気で3着に入ったアドマイヤラクティも、2走前に1600万下を勝ってオープン入り。前走のオープン特別で3着と好走していた。

 その他、2013年の勝ち馬カレンミロティック(3番人気)や、2017年に2着に入ったロードヴァンドール(7番人気)も、ともに2走前の1600万下を勝ってオープン入り。前走では、オープン特別や重賞で奮闘していた。

 こうした例から、下級クラスからステップアップしてきた上がり馬が今年も狙い目となる。出走メンバーを見て、すぐに目がいくのは、ロードマイウェイ(牡4歳)だ。


現在5連勝中と勢いがあるロードマイウェイ

 昨夏から、1勝クラス(500万下)、2勝クラス、3勝クラス、オープン特別、そして前走のGIIIチャレンジC(11月30日/阪神・芝2000m)と5連勝中。驚異の上がり馬と言える。

 ただ、この戦績と現状の勢いを踏まえれば、さすがに伏兵扱いにはならない。通常であれば、1番人気になってもおかしくないが、今回は昨年の皐月賞馬で、前走の有馬記念(12月22日)で2着だったサートゥルナーリア(牡4歳)が断然人気と目されている。

 とすれば、大本命を負かす存在として、ロードマイウェイから勝負してみるのも悪くない。同馬を1着に固定した馬単や3連単なら、オイシイ配当が見込めるのではないか。

「上がり馬」にはもう1頭、面白い存在がいる。サトノソルタス(牡5歳)である。

 同馬は、2走前に3勝クラスを勝ってオープン入り。続く前走のGIII中日新聞杯(12月7日/中京・芝2000m)で5着と善戦している。

 過去に好走した上がり馬を再度見てみれば、オーシャンブルーをはじめ、アドマイヤラクティ、カレンミロティック、ロードヴァンドールと、2走前に1600万下を勝って、金鯱賞の前に一度、オープン特別や重賞を経験してきている馬が多い。

 こうした例から、サトノソルタスにはより食指が動く。3歳時にGIII共同通信杯(東京・芝1800m)で2着と好走。その素質を考えても、ここでの大駆けがあってもおかしくない。

「上がり馬」以外の激走パターンとしては、長らく揮(ふる)わなかったものの、直近のレースで結果を出して、ここでも大駆けを決めた馬の例がある。

 2017年に13番人気で3着に入ったスズカデヴィアスがそうだ。同馬は、2年ほど馬券圏内に入ることはなかったが、直近のオープン特別で勝利を飾ると、ここでも戦前の評価を覆してみせた。

 今年のメンバーを見渡してみると、ここ1、2年は揮わずにいて、前走で勝利を挙げている馬はいない。ただ、近いタイプはいる。ブレスジャーニー(牡6歳)だ。

 同馬も2年以上、馬券に絡むことはなかったが、前走のオープン特別で久しぶりに3着に入る健闘を見せた。同レースがダート戦ということもあって、ここでも上位人気は見込めないが、スズカデヴィアスの例から、長らく不振にありながら直前で好気配を見せている馬は無視できない。

 そもそもブレスジャーニーは、重賞2勝馬。その能力を考えれば、ここで一発あっても不思議ではない。 はたして、サートゥルナーリアの牙城を崩して、波乱を起こす馬はいるのか。無論、ここに挙げた3頭がその候補であることは間違いない。