新型コロナウイルス感染拡大で品薄状態が続いているマスク。安倍晋三首相はマスク転売に罰則を科すと発表する事態の最中、静岡県議の諸田洋之議員が経営する会社が大量のマスクをネットオークションに出品し、高値で落札されて物議を醸していた。

諸田県議は2月上旬から少なくとも40回、2000枚入りのマスクを出品。中には十数万円で落札されるものもあった。

9時半から記者会見に臨んだ諸田県議は「不快に思われた方、ご心配をおかけした方にお詫び申し上げます」と、深々とお辞儀をしたあとネット販売した理由を語った。

政府が転売禁止を打ち出す中「倫理観が疑われても仕方ない」

県議になる以前中国から輸入した品物をネット販売する貿易商社を立ち上げていたが、MARSが流行した際に需要が高まったマスクを大量に仕入れたという。しかし、MARSが沈静化して、大量の在庫を抱えていた。在庫を処分するため、これまでも1枚15円のマスクを1枚6円で販売し、プレゼントとしてマスクを渡してきていたと説明。新型コロナウイルスが発生し、発注が1000件を超え、自身と妻、パート社員の3人では発送しきれず、10日間かけて発送した。

しかし、1枚6円では会社として赤字なので価格を見直す必要が出てきて、「ヤフー!オークションで1円から出品した」と説明。

初出品は2月4日、3月6日まで89回、2000枚を1セットで出品した。単純平均落札価格は約8万円、総額で888万円の落札額になったという。落札額は最安値で3万4200円、最高額が17万2368円。1枚15円の原価なので、2000枚セットだと原価は3万円だと説明し、「そこに送料などを足すと最低価格の3万4200円では完全に赤字でした」と話した。

司会の小倉智昭は「僕もネット販売の会社をしているので気持ちはよくわかる。時期が悪かった」とコメント。

慶応義塾大学大学院特別招聘教授の夏野剛は「政府がオークションはやめるようにと言っている中で、議員の立場で出品したのは紛れもない事実。倫理観が疑われても仕方ない」と指摘した。