Twitterがヘイト行為ルールを改定、年齢や病気・障害で人間性を否定する発言を禁止🐝🐛🕷️
Twitter がヘイト行為に関するポリシーを改定しました。

今後は年齢や疾患、障害にもとづいて人間性を否定する発言、つまり「〇〇患者は害虫。駆除すべき」といったツイートは、通報があった場合に削除を求められるほか、状況や文脈によっては即アカウント停止になるリスクがあります。Twitter は従来から、人種・国籍・出身地・性別・性的指向・性同一性・信仰・年齢・病気・障害といった属性を理由とした差別的発言、攻撃、暴力の扇動を禁じています。

「非人間的に扱うことの禁止」は、Twitter でのヘイト行為や嫌がらせ被害の問題、特にツイッター上での扇動や攻撃が現実での犯罪行為や暴力を招くことを抑止するために導入されたルールです。

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Twitter によれば、属性をもとに「虫けら」のように貶める言動は、特定の個人や集団に対する直接的な暴力の予告や扇動でなくても、日常的に接することで非人間的な扱いが許容されているかのような印象を与え、現実の暴力への抑止を低下させることが、ヘイトや暴力の研究者によって示されています。

Twitter は外部の専門家の助言とユーザーからのフィードバックを検討したのち、2019年の導入時には「宗教にもとづいて人間性を否定する行為」の禁止を明文化していました。

今回の改定は、この「宗教」に加えて「年齢・障害・病気」属性に対する非人間的扱いも禁止するもの。

今後、こうした属性にもとづいて人間性を否定 (dehumanize)する発言、たとえば特定の年齢層や病気の感染者を害虫に例えるようなツイートは、特定個人への具体的な暴力の予告を含んでいなくても削除の対象となります。

この改訂ルール施行前の過去ツイートについては、即アカウント凍結にはならないものの、違反報告があった場合は削除を求められることになります。

なぜ最初は宗教だけだったのか、すでに大原則として年齢や性別や出身地や性同一性等々にもとづく差別や嫌がらせを禁じているのだから、「人間性の否定」禁止ルールにそうした属性も足せばよいのでは、と思えます。しかし、Twitter によればこれはユーザーからフィードバックを募った際、要件の明確化・対象の絞り込み・(凍結や削除等の)措置の一貫性を求める声が多かったことから、また文化的なニュアンスの違いを理解するため、実例をもとに十分な時間をかけて取り締まる側をトレーニングする必要がありました。

今回の改訂で最後ということもなく、追加に含まれない人種・民族・出身地といった属性についても、「外部の専門家からなるグローバルなワーキンググループ」を立ち上げ、継続的に検討を重ねるとしています。

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Source: Twitter Blog (JP)