神経痛や神経麻痺の場合、神経内科と整形外科、あるいは脳神経外科のどの科を受診すればよいのか? 一般の方には難しい問題だと思います。

 顔面や頭の神経痛、しびれや麻痺は脳由来の問題なので、神経内科か脳神経外科を受診します。脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などは、遅れるほど後遺症が残ってしまうので、一刻も早い診断と治療が必要です。脳由来の症状、例えば、顔面のしびれや麻痺、目が見えない、呂律が回らない場合は、手足の麻痺のあるなしにかかわらず、一刻も早く大きな病院の神経内科か脳神経外科を受診してください。

 神経内科はパーキンソン病や脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、顔面神経まひなどと同時に、手足の神経痛なども扱います。整形外科との違いは脳由来か末梢神経そのものが変性した場合の手足の神経痛を扱うことです。

 一方、整形外科は脳以外の首から下の脊髄神経とその末梢神経を扱います。具体的には、頸椎椎間板ヘルニアによる頸神経根障害、手根管症候群などの使いすぎによる神経痛、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニアによる根性坐骨神経痛などが対象となります。

 すでに説明しましたが、顔面を含む頭に痛みやしびれ、麻痺がある場合は脳が原因なので、なるべく早く神経内科か脳神経外科を受診しましょう。脳が原因ではなく脊椎や末梢神経が原因の神経痛は、急ぎませんが整形外科を受診するのが安全です。

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監修/井尻慎一郎先生
井尻整形外科院長。医学博士。著書・監修書に『痛いところから分かる 骨・関節・神経の逆引診断事典』(創元社)、『筋肉のからくり 動かし方を変えるだけでコリと激痛が消える!』(宝島社)などがあるほか、論文、講演、テレビ出演などで活躍中。井尻整形外科HPはhttps://ijiri.jp