富士通研究所は3月5日、高精細・大容量な映像データをAIが認識できる必要最小限のサイズまで高圧縮する技術を開発したことを発表した。同技術により、映像データを従来の人間による視認を目的とした圧縮技術に比べて10分の1以上圧縮することが可能となる。

人間ではなくAIが認識できる画質のイメージ

富士通研究所は、映像データに映っているヒト・動物・モノなどを認識する際に、判断基準となる特徴において重視する画像の領域がAIと人間では異なることに着目。映像データ1コマ1コマの画像において、AIが判断材料として認識している対象物の領域を自動的に解析し、領域ごとにAIが認識できる必要最低限な画質で圧縮を行う映像圧縮技術を開発した。

同技術を適用することで、AIの認識精度を低下させることなく、従来の人間による視認を目的とした圧縮技術に比べて映像データのサイズを大幅に削減でき、運用、伝送回線コストの大幅な削減を実現するという。

工場で梱包作業を行っている複数作業員の様子を4Kの高精細カメラで撮影した映像に今回開発した技術を適用し、認識精度が劣化することなくデータサイズを10分の1に削減できることを確認したという。

これにより、クラウド上に蓄積された複数の映像データや、映像以外のセンサーデータや売り上げなどの実績データなどを組み合わせた、さらに高度な映像データの解析などにも活用が期待されるとしている。