NTTドコモは3月4日、2020年3月末から通信品質の最適化業務にAIを導入すると発表した。今回導入するAIはエリクソン・ジャパンと共同で開発し、今後は段階的にAIによる自動化を進め、通信品質最適化業務の完全自動化を目指す。

ドコモでは、通信トラフィック情報や品質調査の情報を多面的に分析することで、通信品質を最適化しており、これまで通信環境の変化やユーザーの利用形態による変動に対応するため、通信品質の改善に携わる技術者(品質改善従業者)が現地調査や通信品質の分析、改善策立案などを実施していた。

今回の取り組みは、品質改善従業者のノウハウをAIが学習し、通信品質に関わるデータの分析や、問題があるエリア・通信品質低下の要因特定などをAIが行うことで、つながりやすく安定したモバイル通信の提供を目指すものとなる。

通信品質の最適化のノウハウを学習したAIは全国の通信品質を即時に把握し、1000項目以上のデータを同時に分析することができるため、人では気づきにくいわずかな通信品質の劣化や未知の問題を検出することを可能とするほか、全国にAIを導入することで品質最適化のノウハウを均一化することができ、全国のネットワークを網羅的に品質改善できるようになるという。

昨年12月から全国主要都市で実施しているトライアル運用では、AIの問題検知の結果から品質改善従事者が適切な対策手法を抽出でき、AIを導入したネットワーク品質最適化がユーザーの通信品質の向上につながることを実証した。

5Gはネットワークの複雑化や通信トラフィックの増大、ニーズの多様化が予想されるため、今後はAIで未来の通信トラフィックを予測するとともに、同社で蓄積された多種多様な改善手法をAIに学習させ、AIが導き出した適切な対策の実施すまで一気通貫で行うことで、ネットワーク品質最適化業務の完全自動化を目指す。

今後のイメージ

AIによる自動化で品質最適化の業務が効率化されることで、品質改善従事者はネットワークのコンサルティングなど、より複雑で高度な品質改善業務に対応が可能となるという。