増加の一途をたどる、国内の新型コロナウイルス感染者数。この状況に、WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長は2日、「過去24時間での感染者数の増加は中国国内より中国国外の方が9倍多い。韓国、イタリア、イラン、そして日本が現在の最大の懸念国だ」と発言している。

 また、政府の専門家会議は北海道の状況について見解を発表。感染者数について、北海道旅行の後で他の地域・海外で感染判明した人数を北海道全ての空港利用者数で割った数に感染リスクなどを掛け合わせ、「2月25日の段階で940名ぐらい」(北海道大学の西浦博教授)とし、確認されている感染者数(道内で77人、2日時点)の実に10倍以上も存在すると推測。尾身茂副座長は「症状が軽い人が気が付かないうちに感染拡大に重要な役割を果たしていると考えられる。中でも若年層は重症化する割合が非常に低く、感染拡大の状況が見えないため、結果として、多くの中高年層に感染が及んでいると考えられる」と話した。

 これを受け、北海道の鈴木直道知事は3日、「道としてはこの見解を受け止め、まず本道の若者世代の皆様にこそ“うつらない・うつさない”といった意識を高めていただくよう、強く訴え、取り組みを進めていきたいと考えている」とコメントした。

 3日のAbemaTV『AbemaPrime』に出演したナビタスクリニック理事長の久住英二氏は「(940人という数字は)一つの仮説に基づいて出された数値で、違和感はない。中国のデータを見ても若い方が患者数全体に占める割合はすごく低いし、症状のない方がウイルスを運んでいなければ、これだけの広がりは説明がつかない。ただ、雪まつり会場で陽性になった方は40代の男性だった、50代、60代、70代の方も行かれたと思う。だから若い方だけがフォーカスされるのには違和感がある」と話す。

 その上で「今も“この県で新たに感染者が見つかった”“この県では初めての患者だ”といったことが速報として報じられているが、もはや感染者に注目し、カウントしている時期ではない。本当に感染を社会からなくすのであれば“皆さん、今日から2週間、一歩も家から出ないで下さい”という話になるが、それでは“在宅医療を受けている方はどうするのか”“そもそも家がない人はどうするのか”といった話になる。実際には不可能だ。検査すればするほど感染者は見つかるわけだし、重症化しやすい方を早めに適切な治療に結びつけるということをすべきだ。ニュースとしては流さざるを得ないのだろうが、ひとりひとりについて流すことで、患者が出ること自体が問題であるかのように印象付けられてしまうので、報道のあり方は変えていって欲しい。また、何となく屋形船が悪い、ジムには行ってはいけない。卓球もダメ、という雰囲気になってきているが、決してそうではない。行き過ぎると風評被害になる」と指摘。

 「例えば重症者の中でも肺から酸素を取り入れられなくなった方は、血液を外に出し、そこで酸素を与えてまた戻すという装置の管理が必要だし、それは1つの病院に4台も5台もあるものではない。それほど労力と資源が必要になるので、仮に東京都内だけで診られなくなれば他の自治体の病院に搬送する必要がある。今後は特に重症のベッドの数、そして医者や医療スタッフの数が必要だ。彼らが集中力を切らさないように、人間らしい暮らしをしつつ医療を提供できる体制にしなければならない」と話していた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)