決勝戦でU-17日本代表のキャプテンを務めたCB波本頼(金沢U-18)

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[2.29 JENESYS青少年交流大会決勝 U-17日本代表 7-0 U-19東ティモール代表 指宿いわさきホテルサッカー場]

 昨年、所属するツエーゲン金沢U-18の主戦場は、今回のU-17日本代表メンバーの所属チームの中で唯一の都道府県リーグ。それでも、U-16日本代表や日本クラブユース選手権などのチャンスでアピールしてきたCB波本頼(金沢U-18)が、「JENESYS青少年サッカー交流大会」決勝でU-17日本代表のキャプテンマークを巻いた。本人も認めた通り、国際大会の決勝でキャプテンを務めたことは貴重な経験。7-0という結果も含めて波本は、今後へ向けて一つ大きな自信を得た。

 その決勝戦は“笑い”から始まった。試合前の円陣で波本が「チーム一丸でやるぞ!!」と掛け声を上げると、チームメートたちの予想を超える熱量だったからか、笑い声。そして、整列へ向かう際にサブ組、コーチ陣とハイタッチを先走って1人だけ終えてしまったキャプテンは、「何で一人で行くんだよ!」の声でスタート地点に戻り、2周目のハイタッチでまた仲間たちを笑顔にさせていた。

 掛け声については「自分としては、チームを盛り上げるために力強く言ったつもりなんですけれども……」と振り返ったように、チームを盛り上げようという一心だけ。決勝に懸ける気持ちも伝わってきたキャプテンの声、行動はチームメートたちをリラックスさせた。

 U-17日本代表は試合開始からフルスロットル。開始5分で2得点を奪って主導権を握った。試合を通して攻守の切り替えが速く、攻撃のスピード感、精度も上々。身体能力の長けた相手に決定機も作られたが、最後まで諦めずにボールを追い続けたことで得点を許さず、7-0で大勝した。

 波本は「この決勝という舞台でキャプテンマークを巻かせてもらって緊張感もありましたし、代表のキャプテンとして誇りを持ってプレーできました」と振り返る。そして、「この緊張感の中でキャプテンできたのは良い経験になったので、チームに帰ってから、チームに伝えながら成長して行ければ良いと思っています」と語り、この経験が自身を成長させるだろうことを実感していた。

 波本はプレー面でも充実していた。前半は隣のCBチェイス・アンリ(尚志高)、後半はCB諏訪間幸成(横浜FMユース)をサポートしながら、自身も空中戦の強さや対人守備の強さを発揮。積極的にビルドアップで持ち出す部分にもチャレンジしていた。身長180cm台後半の大型CBは、コーチングを含めてピッチ内外で存在感。試合後は今後の活躍、成長へ向けて意気込みを新たにしていた。

「代表に呼んで頂けることもありがたいことですし、アピールしていかないとこれからも呼ばれないので、チームで頑張りつつも、こういうところに呼ばれた時は自分をアピールできるようにこれからもやっていきたいと思っています。周りを見てコーチングできるというところと、守備も攻撃もアグレッシブにできるところも特長だと思っているので、出していければ良いと思っています」

 今回のU-17日本代表は一日一日成長し、決勝をベストゲームで終えた。波本は、このレベルを自身のベースにして、一回りも、二回りも成長して代表チームに戻ってくる意気込みだ。

「一日一日を大切にやることが、こういうところに来て自信を持ってやるきっかけになると思いますし、一日一日を大事にしないと自分の中で自信が生まれて来ない。自分が『自信を持ってやれるぞ』と思うために、一日一日の練習とか試合を大事にして、(自分の世代や2つ上の世代が出場するU-20ワールドカップの)アジア予選にも呼んでもらえるように、チームでも頑張っていきたい」。今年、金沢U-18はプリンスリーグ北信越へ昇格。期待の大型CBは昨年よりも高いレベルの中でさらに成長し、代表チームや金沢のトップチームで活躍する選手を目指す。

(取材・文 吉田太郎)