49分にシュートを放つ川崎のレアンドロ・ダミアン。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 Jリーグは2月28日、動画コンテンツ『Jリーグジャッジリプレイ』の最新動画をYouTube公式チャンネルで公開した。レフェリングに関する疑問やルールを分かりやすく解説し、審判についての理解・関心を深めてもらうべく昨年から始まった試みで、28日には2020年シーズン開幕戦の判定ついて取り上げた。

 今季の第一回目に登場したのは、原博実Jリーグ副理事長、タレントの平畠啓史の二人に、ゲストとしてFIFA、AFC、JFA審判インストラクターの深野悦子氏が参加。2本公開されたうちの前編で取り上げられたのは、今季からJ1リーグ全試合に導入されることとなったVARのシーンだった。

 番組では、まず最初にVARの原則、対象となる事象=「得点かどうか」「PKかどうか」「退場かどうか」「警告や退場の人間違い」の4点について説明。全ての事象に対してVARチェックが発動される訳ではないということを確認した。
 
 取り上げられたのは、川崎フロンターレ対サガン鳥栖戦。49分にレアンドロ・ダミアンのゴールがVARチェックでオフサイド判定となり、取り消しになった場面について主審が映像を確認に行く「オン・フィールド・レビュー」が行なわれなかったことが議題のひとつに。

「この場合は、すでにオフサイドだったという事実確認をVARでしただけ。オフサイドかどうかという事に関しては主審の主観、判断が必要ないので、オン・フィールド・レビューを行なう必要がありません」(深野氏)

 この事実確認だけにVARが用いられるケースとしては、はオフサイドだったかどうか、警告や退場を受けた選手の人違いというのがメインになるようだ。
 
 さらに、湘南ベルマーレ対浦和レッズ戦の69分。ゴールラインを割りかけたボールに、浦和DFの鈴木大輔の手が当たったのでは?と湘南側がアピール。リーグ戦で初のオン・フィールド・レビューが行なわれた場面を深野氏はこう振り返る。

「ハンドの反則ということは間違いない。倒れ込んでいる時の支えている手であれば意図を指摘するのは難しいですが、今回はその反対の手で、身体を支える為ならば地面についていなければならない。だから意図してボールに触れてしまったというハンドの反則ということは間違いない。その後判断として考えられるのはDOGSO(ドグソ)という決定的な得点の機会阻止、SPA(スパ)あいてのチャンスとなる攻撃の阻止の2点があって、ドグソならレッドカード、スパならイエローカードと判断されます。

 今回のケースでは鈴木選手と並走していた湘南の選手はタッチラインの外に出ていて次のプレーができない状況。ペナルティエリア内ではあっても、ボールの周りにも浦和の選手が多く、湘南のチャンスとは認められない。そのため、ハンドの反則のみでPKという判断は正しかったのかなと思います」
 
 番組内では、今回の2つのケースは映像で確認する限り正しい判定だったと判断され、ゲスト陣も「導入して良かったな」(原氏)「VARじゃないと判断できない部分も多かった」(平畠氏)と好意的な感想を述べていた。

 オープニングゲームとなった浦和対湘南の一戦では、決勝点を決めた関根貴大が試合後に得点シーンを振り返り、「VARが導入されて相手DFも突っ込んで来れないと思った」と語っている。このようにVARは、ゲーム展開にも大きな影響を及ぼしている。

 世界でも主要なリーグ、大会で導入されているこの”新技術”。今後も様々な話題を提供することになりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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