交通違反取締りでもっとも多いのは「一時停止違反」

 令和元年の交通安全白書(内閣府)を見ると、平成30年の交通違反取締りの件数は、598万5,802件。そのうち最多は「一時停止違反」の129万3673件だった……。

 この一時停止の取り締まりについては、納得がいかないドライバーも多く、遵法精神の高い人でも「大体、一時停止線は、なぜあんなに手前にあるんだ。あんなところで止まっても、ちっとも左右の安全確認なんてできないのに」と疑問と不信感を持つことが多い。

 あの左右が見通せないところに一時停止線が引いてある交差点は、どのように通過すればいいのか? 警視庁の交通相談コーナーに訊いてみた。

停止線からでは左右が見えない場合は「二段階停止」をすべき

「停止線が交差点の2〜3m手前に引かれているようなところでは、停止線できちんと止まっていただき、まずそこで安全確認をしてください。その位置で左右が見通せない場合は、一時停止したあと、そこから見通せるところまで徐行で進んで、再度一時停止して安全確認というのが基本です。停止線で一度きちんと停止していれば違反にはなりませんが、安全が確認できない交差点ではその手前で一時停止しなければならないことになっているので、二回に分けて停止してください」。

 要するに、いわゆる「二段階停止」をせよ、ということか……。それにしても、安全確認が目的なら、なぜ停止線はあんなに手前に引いてあるのだろうか?

「停止線を引く位置は、所轄の警察署と道路管理者が協議して決めているので、こちらではお答えできません」とのこと。そのうえで、「あくまで私見ですが」と断って、次の二つの理由があるのではと説明してくれた。

「ひとつは、きちんと左右が見通せる場所に停止線を引くと、そこに停止した場合、クルマの先端が交差点内に入ってしまっている可能性もあるので、より安全な場所で一時停止してもらうため。

 もうひとつは、直交している道路から右左折してくるクルマがあるので、そうしたクルマ、とくに大型車が曲がってきたときにも、スムースに行き違いできることを考えて、停止線が手前になっているのでは」とのこと。

 安全確認ができれば徐行でもいいではないか、と思うかもしれないが、徐行というのはいつでも止まれる状態のことで、教習所や警察的には「徐行」≒「止まれ」と考えていると思ったほうがいい。

 まして「止まれ」は100%「止まれ」なので、「一時停止違反」になりたくなければ、なにより事故を防ぐためには、一時停止の停止線があるところでは、確実に停止線に合わせて一時停止することを心がけるようにしよう。