美容皮膚科医が教える!シワ改善成分と「おうち美容医療」の可能性

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 最近、目尻や額などのシワが気になり始めたという人はいませんか? そもそも、シワはどうしてできるのでしょうか。また、一歩先を行く、最先端の対策も知りたいものです。

 Y’sサイエンスクリニック広尾の統括院長で、再生医療や美容皮膚科などで医療を行う日比野佐和子さんによれば、肌老化の中でも、シワは主に「コラーゲン」の減少が原因と認められているのだとか。シワの改善は各所でさまざまに行われていますが、今、注目を集めている方法が、しっかりと効果が期待できる美容成分を使用することなんだそうですよ。

 例えば、「レチノール」と「トレチノイン酸(レチノイン酸)」という成分は、シワを改善するための成分として、美容医療でよく使用されているようです。日比野さんによれば、レチノール(ビタミンA)は、2017年に医薬部外品として厚生労働省からシワ改善効果があると認められた成分で、細胞の分化や増殖に関わっていることは古くから知られており、肌を若返らせる効果も期待できるのだとか。

 また、トレチノイン酸(レチノイン酸)は、米国ではシワやニキビの治療医薬品としてFDA(アメリカ食品医薬品局)に認可されており、すでに多くの人に皮膚の若返り薬として使用されているそうです。

 これらの成分は、実際に美容皮膚科などで処方されています。しかし、レチノイン酸は肌への負担が強いため、使用後に赤みが出たり、皮膚が剥がれたりすることもあるなど、刺激性が高いと日比野さんはいいます。最近は、美容医療に対する抵抗を感じない人も多いという調査結果もあるくらい、医療成分を使用する敷居が下がってきています。とはいえ、肌に刺激のある成分は避けたいものですよね。

 そこで期待されているのが、肌に負担の少ない「レチノールクリーム」というもの。医療機関用として製品化されており、クリニックでも非常に評判がよく、効果が期待できるスキンケア商品として注目されているそうです。

 今後、こうした製品が自宅で使えるようになれば、まさに「おうち美容医療」が実現しそう。日比野さんは、おうち美容医療が浸透するためには、「皮膚科医のサポートが重要」と話します。

 シワに効果の期待できる適切な成分を、自宅で肌に刺激のない方法で使うことができるのであればありがたいですよね。将来、安心して使えるようになる日がくるといいですね。