新宿での車いす利用の不便さをつづったエッセイストの岸田奈美さんのツイートが話題になっている。

2月23日に投稿された件のツイートによると、岸田さんは新宿のメトロ食堂街で車いす利用者の母と食事していたのだが、エレベーターが午後8時で停まってしまい施設を出るに出られず立往生したということ。

もう新宿イヤや 22:30まで営業してるB1Fのメトロ食堂街で母とご飯食べてたら、なんと唯一のエレベーターが20:00で完全休止、言っても動かしてもらえなくて、閉じ込められて途方に暮れてたら、店員さんや通りすがりのお兄さんが来て階段下ろしてくれた 優しくて泣きそうになった

結果的に店舗の店員や通行人の助けもあり岸田さん親子は施設を無事に出られたようだ。しかし、メトロ食堂街は午後10時半まで営業しているのに途中でエレベーターが停まってしまうというのは不便きまわりない。車いす利用者など足の不自由な人ならばなおさらだ。岸田さんのツイートに対しTwitter上では大きな反響が起こっている。

「エレベーターはメトロ食堂街ではなく隣接する小田急デパートの管理なのでしょう。で、デパートのレストラン街の営業時間過ぎたら止まってしまう。(´・ω・`) これを機に変えてくれたらいいのにな」

「まさか、営業時間内なのにエレベーター止めちゃうなんて。注意書きやアナウンスするとか方法はあるのにね、悲しい。だけど人情にも泣けた。」

「これは車椅子の形もベビーカーも同じです。ベビーカーも新宿駅はあまりにも困難で、攻略するにはかなりの高い障壁があります。おそらくママ一人で赤ちゃんベビーカーは新宿駅はいっちゃいけないレベルです。もうすぐ東京オリンピック。歩く人の助けしか乗り越えられない東京の駅周辺です」

「大変でしたね。お疲れ様でした。
東京生まれの東京育ち、新宿出口はすべてマスターしてる私でしたが、乳母車になった途端「ここはなんて生きづらい街なんだ」と絶望を味わいました。遠回りは当たり前orz
車椅子にもアンフレンドリー。オリンピックとか大丈夫なんでしょうかこの都市…」

「私も車椅子なのですが新宿は休みや営業時間が終わるとバリアフリーじゃ無くなるので本当にどうにかして欲しいですよね。
1回だけどこだったか忘れてしまったのですがエレベーター上がったらシャッター閉まっててインターホンも無くて結局もう1回上がって迂回して帰るっていう事がありました。」

「コレは言い訳でしかないのですが…。新宿をはじめ、東京の地下街が発達しているのには理由がありまして、地下街を作ると建物の建ぺい率を上げられる特例があって、それの弊害だと思うんです。しかも、地下街は繋がってても、実は隣のビルだったり。
しかも、そこは東京メトロの所有してるビルを小田急が間借りしてたり、管理がチグハグなので。」

今回の問題は決してメトロ食堂街の怠慢というわけではなさそうだ。しかし現実に起こっているこの不具合に対してなにかしら解決の方法はないものだろうか。施設関係者の前向きなアクションが望まれる。

(執筆者: 中将タカノリ)

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