切れ味抜群の動きで、G大阪の全得点に絡んでみせた倉田。快勝劇にも謙虚なスタンスを崩さない。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1リーグ第1節]横浜 1−2 G大阪/2月23日/日産ス

 背番号10の面目躍如、そういっても過言ではないハイパフォーマンスだった。

 日曜日に行なわれたJ1リーグ第1節、横浜F・マリノス対ガンバ大阪の一戦は、アウェーチームが2−1で勝利。横浜のスピードとパワーを前面に押し出す怒涛のアタックに対して、G大阪はのっけから豪快なフォアチェックを繰り返して、そのプレー精度を狂わせた。巧みな守備の連動でJ1王者を封じ込めると、攻めては前半のうちに2ゴールを奪って試合を優位に進める。終盤に1点を返され、荒波のように押し寄せる猛攻をなんとか凌ぎ切り、逃走劇を完遂した。

 9年ぶりの開幕戦白星となったゲームで、マン・オブ・ザ・マッチ級の活躍を見せたのが、G大阪の元日本代表MF倉田秋だ。

 開始6分に相手GKのトラップミスを突いた矢島慎也がボールを奪い、同じくプレッシャーを掛けていた倉田が横パスをガラ空きのゴールに流し込む。自身のJリーグ通算50ゴールを挙げると、34分にはGK東口順昭のロブパスに抜け出して、左サイドを打破。そのまま持ち込んでマイナスのグラウンダークロスを中央に送り、今度は矢島の得点をセットアップした。

 圧巻の1ゴール・1アシストに加え、普段通りの激しいチェイシングで横浜のボール回しを寸断した。試合後に倉田は、「マリノス対策はこの1週間だけですよ。前からみんなで積極的に追い込むのは、キャンプから取り組んできたもの。いつになく今年はゲーム形式やフルコートでの練習が多くなってて、自然と身体に沁み込んできた感じですね。マリノス相手に準備してきたものを出して、勝ち切れた。その意味で今日の勝ちはデカい」と、笑みを浮かべた。

 
 だが一方で、J1王者との間にある“差”も実感したという。

「やっぱり強いし、個々が巧い。内容に満足かと訊かれたらそうではないし、これでいいという勝ちではない。個人的に、マリノスとの差はまだけっこうあると思ってます。チームとして完成してるし、どんな状況でもスタイルを貫くあたりは流石やな、強いなと感じました。常にボールを保持して攻撃的に仕掛けてきたし、僕らもああいうサッカーをしたいなというのもある」

 最後に、「マリノスのような相手でも圧倒できるようになりたいし、ならなアカンと思う」と力を込めた31歳。開幕戦を見るかぎり、コンディションはすこぶる良さそうだ。日産スタイアムで大きな伸びしろを示したG大阪にあって、まだまだその技巧と戦術眼、そして献身性は欠かせない。

取材・文●川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

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