今季ルーキーJ1初ゴールは“大学リーグ1ゴール”横浜FC瀬古樹!「結果を残したい気持ちがあった」

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[2.23 J1第1節 神戸1-1横浜FC ノエスタ]

 今季のルーキーで最も早くゴールを決めたのは意外な男だった。前半24分、横浜FCは左サイドを強引に突破したDF志知孝明が折り返すと、ゴール中央でボールがこぼれる。ここに詰めていたのが、今季より明治大から加入したMF瀬古樹だった。

「ふかさないように」と念じたという。瀬古は一週間前のルヴァン杯の広島戦でチーム最多の3本のシュートを放ったが、いずれも枠に飛ばすことは出来なかった。同じ過ちは繰り返さない。相手が倒れるのも見えていたという瀬古はゴールネットは揺れると大きくガッツポーズ。普段は冷静沈着な男も、この時ばかりは感情を爆発させた。

「今日という日は特別。J1デビューだし、イニエスタ選手など素晴らしい選手が並んでいる中だったので少し感情的になってしまいました。今日は同じチームに俊さん(中村俊輔)もいた。前にいるというだけで安心できる。自分自身リラックスしてプレーできた要因でもあるのかなと思います」

 昨年、大学サッカー界でタイトルを独占した明治大の中心選手だった瀬古だが、関東大学リーグの4年間で奪ったゴールは「1」。それも4年生の10月に奪ったものだった。そんな瀬古がプロでは同期の誰よりも早くJ1でゴールネットを揺らすのだから、人生何が起こるか分からない。

「帆高(中村帆高=FC東京)、森下(龍矢=サガン鳥栖)、亮(佐藤亮=ギラヴァンツ北九州)もそうですけど、同期が開幕スタメン。柊斗(安部柊斗=FC東京)なんかはACLでもそん色なくプレーしている。僕も負けていられないなという気持ちになっていたし、結果を残したいなという気持ちがありました。結果が出せて本当に良かったです」

 最大の目標であるチームの勝利という結果を掴むことは出来なかった。さらにイニエスタに簡単にはがされてしまう場面もあり、「やっぱり一味違う選手なんだな」と“世界”を痛感した。感じるのはプロの世界に飛び込んだんだという実感。「(ルヴァン杯で対戦した)広島の青山(敏弘)選手であったり、今日のイニエスタ選手といった得るものが多い対戦相手との試合が多い。でもこれがスタンダード。僕もそれ以上のレベルに達していければいい」。日々の刺激を成長の糧にする若武者が大きな一歩を踏み出した。

(取材・文 児玉幸洋)