異次元プレーでスタジアムを沸かせたイニエスタ

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[2.23 J1第1節 神戸1-1横浜FC ノエスタ]

 新型コロナウイルスの感染防止対策として、ヴィッセル神戸はホームゲームでのチャントや肩を組むなどしての応援、メガホンや旗などの応援道具の持ち込みを禁止。そのためにゴール裏のサポーターは手拍子のみでの応援になるなど、普段とは違う雰囲気の中で試合が行われた。

 そんな中でも背番号8は、異次元のプレーで“声のうねり”を作り出していた。得点に絡むことこそなかったが、後半20分のミドルはクロスバーを直撃。終盤にはエリア内でディフェンダー数人に囲まれながらもあっさりとかわしてチャンスを演出。後半アディショナルタイムの相手に許したカウンターの場面では走って自陣に戻るなど、運動量も最後まで落とすことはなかった。

 これでは敵軍はどうすることもできない。横浜FCは神戸がAFCチャンピオンズリーグ(ACL)との連戦中のため、最後に足が止まることを想定していたというが、下平隆宏もイニエスタのパフォーマンスには「思ったよりイニエスタが落ちなかった」と苦笑い。

「本当は一緒のチームでやりたい」と笑ったMF中村俊輔も、「サッカーが体に染みついている。教えられるものではない。こういうところでまさか一緒に出来るとは思わなかった。有難いです」と感嘆の声をあげた。

 ただイニエスタ自身は前半のプレーを反省しなければいけないと話す。そのうえで「後半のプレーがチームとして進むべき道」と前を向くと、コロナウイルス対策のために作りだされた普段とは違うスタジアムの雰囲気についても、「確かに変な感じはあったけど、みんなの安全のための対策。勝利のためにチームとしてもよりいい形で試合が出来ればと思う」と誓った。

(取材・文 児玉幸洋)