タレントの中居正広(47)が30年以上にわたり所属したジャニーズ事務所を3月いっぱいで退所し、独立する意向を固めたことが「週刊文春」の取材で分かった。近日中にも正式に発表すると見られる。

【画像】「なんだよぉ。もうさぁ、好きに書きなよ」週刊文春の直撃に応じた中居

「週刊文春」は、これまでもSMAP解散後の中居をはじめとする各メンバーの動向を詳しく報じてきた。2019年6月13日号掲載の記事を再編集のうえ、公開する。

※記事中の年齢や日付、肩書き等は掲載時のものです。


中居正広

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 SMAP5人が別の道を歩み始めてからも、中居正広は、事務所を辞めた3人への思いをのぞかせてきた。そして今回、「3人と共演したい」と発言していることが判明した。一方、完全に袂を分かったキムタクは俳優業に邁進している。中居の真意はどこにあるのか――。

 5月下旬の昼過ぎ、キャップを目深にかぶったジャージ姿の中居正広(46)が、都内のスーパーで冷凍食品を物色していた。傍らにいるはずのマネジャーの姿はない。

「あれ、ナカイくんじゃない?」

 周囲の客に気づかれても動揺せず、冷凍餃子やレモンサワーなどを手早くカゴに詰め込む。40代半ばを過ぎた独身男性の生活感が溢れた一コマだった。

 週に5本のレギュラー番組を抱え、ラジオや雑誌の連載も持つ中居のスケジュールは多忙を極める。

「春から2つの新番組が始まり、CM出演も再開。来年の東京五輪では、TBSの特番に起用されることも“内定”し、打ち合わせと収録で忙しい日々を送っている。たまの息抜きは麻雀と野球観戦。最近、行きつけの雀荘が閉店したため、もっぱら自宅で酒を飲みながらテレビで巨人戦を観るのが楽しみだといいます」(中居の知人)

“スーパースター”と冗談交じりに自称する一方で、彼の庶民的な生活も好感度を保つ理由なのだろう。だが、ここにきて中居の芸能活動は大きな壁にぶち当たった。鳴り物入りで始まった2つの新番組がいずれも苦戦を強いられている。

「初めてニュースの司会に挑戦した『中居正広のニュースな会』(テレビ朝日系)の初回放送は平均視聴率が4.5%(関東地区)。翌週以降もポイントを下げ、5月18日には3.1%まで落ち込んだ。局内ではソツのない司会回しを賞賛する声もあるが、毒にも薬にもならないコメントを繰り返すだけの中居はニュースに向いていないとの指摘もある。裏番組の『メレンゲの気持ち』(日本テレビ系)が7%以上取っていることからも期待通りとはいえず、大幅なテコ入れも検討されている」(放送関係者)

 3月いっぱいで打ち切られた「ナカイの窓」(日テレ系)の代わりに、5月からスタートした深夜番組「新・日本男児と中居」も平均視聴率が2%程度と振るわない。

「コンスタントに5%近い数字を取っていた『ナカイの窓』とは比べるまでもなく、低空飛行が続いている。全国ネットから関東ローカルに縮小され、放送時間も半減したためか、中居自身にやる気が感じられない」(番組関係者)

中居が「3人を使って」と“営業”

 SMAP解散から2年半、中居は退所した稲垣吾郎(45)、草磲剛(44)、香取慎吾(42)の3人のことをずっと気にかけてきた。現在、3人には民放地上波のレギュラー番組は1本もない。

 実際、中居はテレビのキャスティングに影響力をもつ芸能界の有力者に、3人を使ってほしいと頼み込んでいる。その“営業”が功を奏したのか、昨年12月には福岡限定ながら「新しい地図」の地上波初番組「略してブラリク」(RKB)が放送された。

「フリマアプリのメルカリの1社提供番組で、演出の村上和彦氏は、かつて中居の番組『中井正広のブラックバラエティ』(日テレ系)を担当した人物でした。TBSのメルカリ枠で放送する企画も検討されており、関東地区でも3人の地上波解禁が徐々に進められています」(TBS関係者)

 SMAPが解散した直後は各テレビ局で3人を排除する動きがあったことは否定しようのない事実だ。

「あるニュース番組で、SNSで話題になった言葉をランキングで紹介した際、『新しい地図』が上位に食い込んだが、スタッフが慌てて『3人の名前は絶対に出さないでください』と通達していた。当初はテレビ局がジャニーズに対し必要以上に“忖度”していたが、最近は早朝の番組で3人のイベントを紹介するなど、徐々に状況は変わってきています」(テレビ局スタッフ)

テレビ局の露骨な“忖度”は鳴りを潜めるようになった

 その傾向が顕著なのがTBSだ。同局はSMAPの独立騒動で中居が窮地に立たされた際、人気番組「中居正広の金曜日のスマたちへ」という番組名を「スマイルたちへ」に変更し、番組終了の危機を回避した。

「TBSは昔からSMAP派。04年のアテネ五輪以降、中居が8大会連続でTBSの五輪メインキャスターを務めたのも、局と元マネジャーの飯島三智さんで決めたことでした。もともと中居は18年の平昌までという話で決まっていたが、東京五輪のメインは安住紳一郎アナ(45)が内定。中居には野球の取材や試合中継を担当してもらうなど、違った形で関わってもらう予定だと聞いています」(別のTBS関係者)

 4月27日には香取がTBSの「人生最高レストラン」に出演。現在、開催されている香取の個展「BOUM ! BOUM ! BOUM !」もTBSがバックアップしている。

 今年に入ってから公正取引委員会が芸能プロダクションの圧力の本格的な調査に乗り出したことも大きな後押しになっている。

「公取が目を光らせるようになったことで、テレビ局の露骨な“忖度”は鳴りを潜めるようになった。同時に各局が、これまでのジャニーズ依存を見直しはじめているのです」(同前)

「3人と共演したい」

 機が熟したとみたのか、昨年の夏頃から中居はジャニーズ幹部に自分の意思をぶつけている。

「3人と共演したい」

 そして何度も共演の機会をうかがってきたという。

「自分の出演番組に、3人をキャスティングしようと働きかけたこともあった。だが、ジャニーズ事務所で話は止まっており、『新しい地図』サイドにオファーが届かなかった。その後も、中居はことあるごとに自分の番組でSMAPの曲をかけたり、3人の話をすることで観測気球をあげ、虎視眈々と共演のチャンスをうかがっている。共演の可能性があるとしたら、TBSの『金スマ』しかないでしょう」(別の番組関係者)

 もっとも、タモリや笑福亭鶴瓶、松本人志ら、錚々たる大物タレントを後ろ盾につけながら、肝心の中居本人が踏ん切りをつけないことに周囲は苛立ちはじめている。

「いつ彼が独立しても大丈夫なように、周りの大物やテレビ局まで準備しているのに中居自身がなかなか腹をくくらない。中居は人を動かすことはできても、自分自身では決断できないのです」(同前)

 2016年にSMAPの独立騒動が表面化した際、ジャニーズの顧問弁護士に誰よりも早く独立の意向を表明したのは中居だった。ところが、いざ木村拓哉(46)と中居以外の3人の退所が決まると、中居は前言を撤回した。ジャニーズ事務所も、残留を認めながら中居の真意を図りかねていたほどだ。

 また大手事務所との太いパイプもある中居であれば、ジャニーズを離れても活動を続けられる勝算は十分にあった。それでも事務所を出なかった理由はどこにあったのか。

「後輩のKis-My-Ft2が冷遇されないようにあえて中居が残ったという説もあれば、退所した3人に不当な“圧力”がかからぬよう防波堤になったと見る向きもある。しかし事務所には彼と本音で話せる幹部がいないため、誰も彼の真意をつかめていないのです。このまま行動に移さず、安全圏にいるばかりでは次第に求心力は落ちていくばかりです」(前出・中居の知人)

 一方、同じ残留組のキムタクは、中居や3人の動きには関心を示さず、我が道を突き進んでいる。

「1月に公開された主演映画『マスカレード・ホテル』が40億円以上の興収を叩き出す大ヒット。秋には主演ドラマ『星のあるレストラン(仮題)』(TBS系)、来年には昨年放映の『BG』(テレ朝系)の続編も控えています」(スポーツ紙記者)

 6月1日、その木村の姿が栃木県にあった。フジテレビの開局60周年記念ドラマ「教場」の撮影に木村は髪を白く染めて臨んでいた。

「長岡弘樹氏の同名小説が原作で木村が演じるのは警察学校の冷徹な教官。大島優子や三浦翔平と共演しています。『何をやってもキムタクと言われる』と悩んできた彼がダンディな路線に舵を切る意欲作になりそうです」(同前)

 ファンの間では、木村を含めた5人での再結成を望む声もあるが、「たとえ中居が独立しても、ジャニーズからの厚遇を受けている木村が追随することはありえない」(同前)という。

中居を直撃、表情が一変した質問とは……

 中居の真意はどこにあるのか。本人を直撃した。

――週刊文春です。

「おー。なんだよ、なにぃ?」

――間もなく契約更新の時期ですが、ジャニーズ事務所との契約は……。

「なんだよぉ。もうさぁ、好きに書きなよ」

 おどけた口調で取材に応じる中居。これまで何度も彼を直撃したが、足を止めることはほとんどなかった。表情が一変したのは次の質問を投げかけたときだ。

――「新しい地図」の3人との共演を望んでいるのでは。

「……」

――ご自身の番組に3人を呼ぶことも考えたが、事務所がNGを出した?

「……」

――五輪でSMAPが再結成する可能性は。

「いいよ(笑)。もう、何書いてもいいよ!」

 否定も肯定もせず、歩き出す中居。車に乗り込むと、窓を開け破顔一笑し、こう言った。

「いい写真、使ってね」

「新しい地図」の3人との共演は、中居の最終決断にかかっている。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年6月13日号)