ドラマ「死にたい夜にかぎって」イベントに登壇した主演の賀来賢人

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 俳優の賀来賢人が19日、都内で行われたドラマ「死にたい夜にかぎって」(MBS・TBSで2月下旬スタート)1話先行試写会に原作者の爪切男、村尾嘉昭監督と登壇。爪は、自身をモデルにした主人公に賀来を抜擢した村尾監督に「頭がやべぇ」と引いたことを明かしていた。この日は、加藤拓也(脚本)、エンディング主題歌を書き下ろしたBiSHのメンバー、アイナ・ジ・エンドも来場した。

 本作は、爪の実体験エピソードをもとにした同名小説の実写ドラマ化。主人公は、幼くして母に捨てられ、憧れのクラスメイトからは「君の笑った顔、虫の裏側に似てるよね。カナブンとかの裏側みたい」と指摘されてからうまく笑えなくなった小野浩史(賀来)。彼が、さまざまな女性たちとの出会いを通し、少しずつ笑顔を取り戻していくさまを描く。

 賀来は「自分が出てる作品は冷静に観れないことが多いけど、今回はあっという間に(観)終わって、現場でも手ごたえを感じてやっていて、純粋に早く続きを観たいと思えたので良かったです」とコメント。10年来の付き合いの村尾監督からは「こんなの初めて」と驚くほどの熱烈オファーを受けたそうで、「あの手この手を使って、マネージャーが困る困る……」と暴露。村尾監督は、自ら爪に実写化のオファーをするほど原作にほれ込んでいたためキャスティングも真剣。賀来に直接オファーをすると友人であることから気を遣って引き受けると思い、本気度を伝えるためにも事務所を通したことを明かしていた。

 賀来は、原作を面白く読めたことからオファーを快諾。当時の心境を「関わる人も破天荒だし、浩史も絶望的なことが起きようが乗り越えてしまう。それを赤裸々に、悲劇を喜劇に変えて描いている爪さんはどんな人だろうと興味がわいた」と吐露。また、「爪さんほどではないですが、まぁいいか……で乗り切るマインドは持っているし、生い立ちも一緒な部分がある」と役にリンクしていることも話していた。

 しかし、爪は村尾監督から「『(主人公は)賀来賢人でいきます』と言われたときに、頭がやべぇ(奴だと思った)」とぶっちゃけると、「僕は(お笑い芸人の)ハリウッドザコシショウさんが一番いいんだろうと思っていた」とも。とはいえ、「原作に忠実にやる必要は絶対にない」と考えているため、「見栄えが違うくらいで話の本質が伝わらないのは僕の力不足だと思っているので、賀来さんなら大丈夫! と現場に行ってさらに思いました」と信頼した様子を見せていた。(取材:錦怜那)

ドラマ「死にたい夜にかぎって」はMBSにて2月23日より毎週日曜24:50〜、TBSにて 2月25日より毎週火曜25:28より放送