FC東京MF紺野和也

写真拡大

[2.18 ACL第2節 FC東京1-0パース・グローリー 東京]

 試合の流れを大きく変えた。今季、法政大からFC東京に加入したMF紺野和也にとって、この試合はプロデビュー戦。「楽しみにしていたし、楽しかった」と振り返った大卒ルーキーはピッチ上で躍動した。

 出番が訪れたのは0-0で迎えた後半14分だった。「自分が入ってドリブルで相手の守備陣形を崩したいと考えていた」。4-3-3の右ウイングの位置に入り、ボールを受けると一気にギアを上げる。大柄な選手が並ぶ相手に対し、紺野は161センチの小兵。しかし、スピードに乗ったドリブルは守備網を切り裂き、攻撃にリズムをもたらす。

「相手チームには大きな選手も多かったので、日本人選手よりもアジリティーの部分で落ちると感じていた。自分の一瞬のスピードを生かして相手の懐に潜り込もうという意識があった」

 右サイドにとどまらず、パス&ゴーを繰り返して左サイドまで流れる場面も。「右が自分の得意なサイドだけど、左に行くことで相手の陣形も崩れると感じていたので、両サイドに顔を出した」。神出鬼没な動きでパース・グローリーの選手を翻ろう。徐々にチームが押し込む時間が長くなり、後半38分にはFWレアンドロの鮮やかな決勝ゴールが生まれた。

 ACLプレーオフ、第1節ではともにベンチ入りしながらも、出場はなかった。同じく大卒選手のMF安部柊斗やDF中村帆高が早々にデビューを飾っていたこともあり、「悔しい気持ちもあった」。しかし、試合後に長谷川健太監督から「やっと出れたな」と笑顔で声をかけられ、「やっと一歩、スタートできたと感じている」と充実した表情を浮かべる。

 指揮官も、自らの任務を遂行した紺野を称賛する。「トレーニングから体が切れていたし、紺野みたいなタイプは、大型のディフェンスは止めづらいだろうと、だから紺野が普通にプレーしてくれれば一番嫌なタイプだろうと思っていた。これまで紺野は(試合に)出そうで出ない感じだったが、今日は出てスッキリプレーして非常に流れを変えてくれた」。

 自身も「ある程度、リズムを変えることはできたと思う」と手応えを得たプロデビュー戦。「これから試合に出続けることが大事だと思う。明日から良い準備をしていきたい」と“二歩目”に向けて準備を進めていく。

(取材・文 折戸岳彦)