中国・武漢の病院で働く医療従事者ら(2020年1月25日撮影、資料写真)。(c)Hector RETAMAL / AFP

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【AFP=時事】新型コロナウイルスの流行の中心地である中国・湖北(Hubei)省武漢(Wuhan)で18日、病院の院長が死去した。国営メディアが報じた。またも医療従事者が、中国で猛威を振るう同ウイルスの犠牲となった。

 中国中央テレビ(CCTV)は、武昌病院(Wuchang Hospital)の劉智明(Liu Zhiming)院長が18日朝、「全力の救命努力も奏功せず」亡くなったと報じた。

 中国当局は先週、医療従事者のうち新型ウイルスにより死亡した人は6人、感染者は1716人と発表していた。

 劉院長の死は当初、18日午前0時すぎに中国メディアやブロガーらが伝えていたが、記事はその後削除され、医師らが救命努力を続けているとの報道に置き換わっていた。

 劉院長の最初の訃報を否定した同院は18日朝、AFPの取材に対し、医師らが院長に対して救命治療を施していると述べていた。

 劉院長の死去は、昨年12月後半の時点で新型ウイルスの拡大に警鐘を鳴らして当局から訓戒処分を受けた武漢の眼科医、李文亮(Li Wenliang)医師の死に重なり合う。

 李医師の死を受け、全国規模で悲しみの声が上がるとともに、危機対応を誤ったと非難されている当局への怒りが広がった。

 18日には人々がソーシャルメディア上で劉院長の死を悼み、中国版ツイッター(Twitter)の「微博(ウェイボー、Weibo)」では、同院長と李医師の死の類似性を指摘する批判的な投稿が相次いだ。

 両氏共に、国営メディアが当初報じたものの、後に削除されて死去のニュースが否定され、最終的にまたその死が確認されるというパターンが繰り返された。

 医療従事者らがAFPに対して語ったところによると、武漢の医師らはマスクや防護服不足に直面しており、間に合わせの防護服を着用したり、呼吸器系の症状があっても勤務を継続したりしている人もいるという。

【翻訳編集】AFPBB News

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