大分トリニータFW高畑奎汰(下段右から3人目)

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[2.16 ルヴァン杯GL第1節 湘南1-0大分 BMWス]

 ルヴァン杯では2017年以降、U-21世代の選手を少なくとも1人は先発に起用するよう定められている。そうした中、今季の大分トリニータでは「一騎討ち」の出番争いが展開。開幕節の湘南ベルマーレ戦ではDF高畑奎汰が抜擢され、同じU-21世代のDF石原広教とマッチアップしていた。

「相手もスプリントするタイプで自分もそういうところが得意な選手なので、そういう勝負は負けたくなかった。前半からガンガン前から来ていたので、自分も負けじとやってやろうと思った」。高畑は2000年生まれの19歳。貴重な出場機会を活かすべく、2学年上の相手と激しい走り合いを繰り広げた。

 リーグ戦で出場機会の少ない選手が起用されることから、“若手の登竜門”とも称されるルヴァン杯。今大会は夏に東京五輪を控えている影響でリーグ戦の開幕1週間前に始まり、各チームとも主力とみられる選手を多く起用していたが、一つの制約があるのは変わらなかった。それが通称「U-21ルール」だ。

 大会レギュレーションには「全ての試合において2020年12月31日において、満年齢21歳以下の日本国籍選手を1名以上先発に含める」と記載。このルールは大卒選手が対象にならないため、ルヴァン杯は高卒間もない選手が出番を掴むための貴重な場となっている。

 ちなみに大分の対象選手はトップチーム昇格2年目の高畑と、米子北高から加入したルーキーのDF高橋祐翔のみ。2種登録のU-18所属を数えれば6人に達するが、現状の出番争いは事実上の一騎討ちだ。

 とはいえ高畑は「だからと言って試合に出られるというのはない」と強調する。昨季は前半戦にJ1リーグ戦のピッチに立ち、この日と同じShonan BMWスタジアム平塚では先発も経験した19歳だが、後半戦ではJ3リーグの鳥取へ期限付き移籍。成長を見せるためにも「自分が良いプレーをして、チームのためにできることをやっていくだけ」と考えているという。

 それでも今後も出場が続くとなれば、かかる期待は大きい。なにせ大分にとってルヴァン杯は、2008年(当時ナビスコ杯)に初戴冠を果たした思い出深いタイトル。当時を「スクールに入っていて、試合も見に行っていた。決勝はテレビで見ていたけど、すごく応援していたし感動した」と振り返る高畑にとっても、さまざまな意味で重要な大会となる。

 そうした未来を手繰り寄せていくためにも、まずは成長あるのみだ。「試合に出たときに全力でやるために、まずは練習から全力でやること。去年よりミスをしても落ち込んだりというのがなくなったと思うし、そこも成長した部分だと思う。そういうところも試合で出していければ」。”育成の大分”で育った期待のレフティは2年目の飛躍を誓う。

(取材・文 竹内達也)