大分トリニータFW知念慶

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[2.16 ルヴァン杯GL第1節 湘南1-0大分 BMWス]

 川崎フロンターレから期限付き移籍のFW知念慶が大分トリニータでの初陣を迎えた。「前線のところで自分の持ち味を出してくれたと思うし、攻撃の起点になってくれた。また90分できたことが非常にポジティブだった」。試合後、記者会見に出席した片野坂知宏監督も及第点のパフォーマンスだった。

 湘南ベルマーレとのルヴァン杯開幕節。昨季に引き続き3-4-2-1のシステムを採用した大分は1トップ2シャドーを新加入選手に託した。最前線に入ったのは川崎Fでも出場機会を得ていた知念。1.5列目にはMF町田也真人、FW渡大生の2人を並べた。

 片野坂監督によれば、この組み合わせは「トレーニングでやっていたが、練習試合ではしていない」というもの。それでも試合が始まってみれば3人は随所にそれぞれの持ち味を発揮し、ミドルゾーンで激しいプレッシングを繰り出す湘南を相手にうまくボールを引き出しつつ、次々とチャンスをつくり出していた。

 中でも存在感を見せたのが知念だった。DF三竿雄斗からのクロスに頭で合わせた前半32分の場面、右からのクロスにヒールで反応した前半41分の場面など両チーム最多4本のシュートを記録。さらに膠着した展開では相手と競り合う中でもボールを何度も収め、数的不利からでもチャンスをつくれる強さを見せていた。

 ところが試合後、知念の印象は満足とはほど遠いものだった。「初めての公式戦だったので練習試合とは違う内容になったし、正直ちょっとギャップを感じたというか、課題がいっぱい見つかったような感じがする」。もちろんチームが敗れた後ということも前提にはあるが、ディテールの面でも課題を感じていたという。

「思うような攻撃の形ができなかったというか、どうしてもサイドサイドの攻撃ばかりになってしまって、もう少し中から来てほしかった」。そう明かした知念は「僕がボールを触る機会も少なかったし、僕としてはもう少しボールに絡みつつ、ゴール前に行きたいと思っていた。攻めの形が一辺倒だったかなという感じだった」と振り返った。

 もっとも、ピッチを幅広く使ってボールをつなぎ、相手の布陣が広がるスキを狙うのがこれまで積み上げてきた大分のスタイル。そのためサイド主体の攻撃になるのはある程度仕方がない。ただ一方で、個の力で相手を上回れる知念がいれば、相手の布陣が整っていても中央から破っていける期待ができる。

 したがって、ここからは両者の良さをすり合わせていく形となりそうだ。「味方と話し合いながら攻撃の形を増やしていければ、もっともっと自分の持ち味を出せる」。そう語った24歳は「終わった後に味方選手とも話したし、それはこれから練習でも試合でもやっていける」と新天地での適応に自信も示した。

(取材・文 竹内達也)