左ウイングバックで先発した高畑。59分に交代するまで精力的にアップダウンを繰り返した。 ©J.LEAGUE

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[ルヴァンカップ第1節]湘南1−0大分/2月16日(日)/湘南BMWスタジアム平塚

 今季もルヴァンカップでは「21歳以下の選手を1名以上先発に含める」というルールが適用されている。この日の大分でその対象だったのは、19歳の高畑奎汰だった。

 左ウイングバックで起用された高畑は、U−15から大分のアカデミーで育ったレフティだ。正確なキックに加え、豊富な運動量や広い視野をストロングポイントとし、昨季にトップチームに昇格。すると2節の松本戦で早々にJ1デビューを飾り、15節までに6試合に出場するなど高卒ルーキーとしては上々の滑り出しだった。

 夏場以降に調子を落として出番が減り、経験を積むべくJ3の鳥取に期限付き移籍することなったものの、その新天地で定位置を確保。プロ初ゴールを記録するなど12試合1得点の成績を残し、今季は再び大分でプレーすることになった。

「緊張はなかったですけど、まだ合わない部分だったり課題が多く見つかったので、そこは修正してやっていきたい」

 試合後にそう語ったように、序盤はパスミスからピンチを招くシーンや呼吸が合わないプレーが散見された。しかし、時間が経つにつれて落ち着きを取り戻したのか同サイドの三竿雄斗や町田也真人と連係して崩すポジティブな面もあった。
 
 魅力のひとつである負けん気の強さもプレーに表われていた。対峙した湘南の右ウイングバックは20歳の石原広教。同じく「21歳以下」の対象選手だ。

「(石原選手は)スプリントするタイプの選手で、自分もそういうところが得意。前半からガンガン前に来ていたので、負けじとやってやろうと思っていました」

 そう明かしたように、1対1では絶対に負けないという気迫が感じられた。

 ちなみに大分には、21歳以下の選手が高畑と高卒ルーキーの高橋祐翔のふたりしかいない。基本的にはどちらかがルヴァンカップで先発することになるが、「だからといって絶対に試合に出られるわけではないですし、自分がいいプレーしてチームのためにやれることはやっていく」とレギュレーションに甘えるつもりはない。

 特大のポテンシャルに加え、言葉の端々からプロで成功するために必要なハートの強さを感じさせた高畑。大分の将来を背負って立つ逸材の成長から、目が離せない。

取材・文●古沢侑大(サッカーダイジェスト編集部)