横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客の下船について、政府は当初、感染者らを医療機関に入院させる一方、陰性の人や検査を受けていない人は、原則としてウイルスの潜伏期間が過ぎる今月19日までをめどに船内で待機してもらう方針だった。下船時に全員のウイルス検査を行うことも検討した。

【新型コロナウイルス検査の流れ】

 だが船内生活が長引くにつれて、持病がある人の体調が悪化したり、高齢者らハイリスクの人に感染が拡大したりする懸念が強まり、80歳以上で持病がある人らを下船させる方針を13日に決定した。検査で陰性が確認された希望者が対象で、政府が準備した宿泊施設でウイルスの潜伏期間が過ぎるまで待機することを条件とした。厚生労働省によると、陰性が確認された80歳以上の11人が14日に下船。15日は新たに67人の感染が確認された。

 米国人乗客らが一足早く下船し帰国することについて、日本人乗客は冷静に受け止めている。神戸市の林栄太郎さん(79)は「船内の米国人も気の毒だったので安心に思っているのではないか」と話した。自身は下船に向けて13日にウイルス検査を実施しており、「その結果が気になる」と話した。神戸市の女性(67)も「各国の判断の下に動いているのだろう」とし、「60代はまだ検査が始まっていない。症状が出ていなくても陽性だったケースはあるので、一日も早く検査してほしい」と自身の感染の有無が気になる様子だった。【矢澤秀範、田中裕之】