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上海GPは延期、NWC(スペイン)は中止

text&photo:Hajime Aida(会田肇)

中国湖北省・武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が、世界を揺さぶっている。

2月14日現在、厚生労働省の発表によると中国国内の死者は1380人となり、アッと言う間に1000人の大台を超え、中国での患者数は6万3851人。一説には10万人を超えるのではないかとの予想も出ているほど。

F1上海GPが延期され、4月下旬に開幕予定の北京モーターショーは、開催の判断に注目が集まる。

日本をはじめアジアを中心に広がりも見せており、まさに予断を許さない状況になると言っていいだろう。そんな中、何より気になるのはこれから開催される各種イベントへの影響だ。

中国では4月に上海でF1グランプリと、北京でモーターショーが開催される予定になっていた。今のところ、北京モーターショーは開催の可否を明らかにしていないが、F1はすでに開催延期を決定。3月のフォーミュラEの第6戦も中止が決まるなど早くも影響が出始めた。

この影響は中国だけにとどまらない。

スペイン・バルセロナで開催される予定になっていた世界最大のモバイル・デバイス技術の見本市「MWC(Mobile World Congress)2020」が、開催まで2週間足らずの直前となって開催の中止を決定。さらに2月28日から横浜市で開催予定だったアジア最大級のカメラの見本市「CP+」までも中止を決めるなど、この影響は様々なところに広がっている。

現地入りを決めていた取材チームも航空券やホテルのキャンセルを強いられることとなった。

開催地・取材班にもダメージ

特に大規模イベント開催では、高騰していたホテルや航空券の費用を少しでも割安で買うために、キャンセル不可の早割で購入するのが一般的で、無念のキャンセルを強いられた人も少なくない。

個人的な話で言えば、私はその合計額で30万円近くが消えることとなってしまった。

スペインで開催される予定だった世界最大のモバイル・デバイス技術の見本市「MWC」は、自動車メディアの注目も高い。筆者(会田肇)が受信した開催中止を知らせるメール。

出展を予定した企業となれば、大口で予約していたと予想されるだけにその影響は計り知れない。MWCの中止で、開催地バルセロナは5億ドル相当の経済的損失を被ったとの報道もある。

さらに中国からのサプライチェーンが滞り始めたことで、自動車の生産現場にも影響を及ぼし始めた。

日産自動車九州は2月17日以降まで工場の稼働停止を発表したが、これは他メーカーにも広がる恐れもある。

ドライブレコーダー 春商戦を控えて…

また、中国で生産される家電品も多く、これから迎える春商戦にも影響が出てくるのは確実だ。

今人気のドライブレコーダーは大半が中国で生産されており、あるメーカーの担当者は「新製品を発表したのに発売時期が決められない」と悩ましい現状を吐露していた。

中国の工場で生産されるドライブレコーダーは多い。競争が激しい市場だけに、新製品の発売時期が見えないと商機を失うことに。

一方で3月初旬に開催されるジュネーブショーは予定通り開催されるとの連絡を受けている。

日本国内でもいくつかのクルマ系イベントは、開催は予定通りだという。

とはいえ、日本国内でも広範囲で罹患者が現れるなど、その拡がり次第で対応は大きく変わる可能性もある。今後もこの状況が続いていけば世界景気への影響は避けられないだろう。

果たしてこの問題が収束するのはいつなのか。東京オリンピックの開催にも影響を及ぼすのか。その推移からは当分目が離せそうにない。