米国株はおおむね上昇、企業決算や税制控除巡る報道が支援

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[ニューヨーク 14日 ロイター] - 米国株式市場はダウが小幅安で終了したものの、S&Pとナスダックは上昇して引けた。新型肺炎を巡る懸念や低調な米経済指標が取引時間の大半は相場の重しとなっていたものの、半導体大手エヌビディア<NVDA.O>の決算が好調だったことや、トランプ政権が株式投資に対する税制控除を検討していると伝わったことが支援要因となった。

取引終盤にかけて、トランプ政権が収入20万ドル以下の国民を対象に米株に最大1万ドル投資するための税制控除を検討しているとCNBCが報道。ノバポイント(アトランタ)最高投資責任者(CIO)、ジョセフ・スロカ氏は「大統領選挙が実施される年にこうした措置を実施するのは人気取りの戦略となる」と述べた。

主要3指数は週足では2週間連続で上昇。来週17日はプレジデンツデーの祝日で、今週末は3連休となる。

中国では新型ウイルスの感染拡大が止まらず、新型肺炎を巡り中国保健当局は14日、累計の感染者数が6万3851人、死者は1380人になったと発表。また、北京市当局はこの日、感染拡大防止に向け、旅行先や帰省先から北京に戻る市民全員に14日間の隔離期間を義務付けると発表した。

ロイターがこのほどエコノミスト40人を対象に実施した調査では、中国の第1・四半期の経済成長率は世界的な金融危機以降で最低水準になるとの予想が示された。ただ、ウイルスの封じ込めに成功すれば影響は短期的なものにとどまるという見方も示された。

ノバポイントのスロカ氏は「新型ウイルスで経済にどの程度の影響が及ぶのか、現時点ではまだ分からない」とし、「結局は短期的なニュースより、企業決算の方が重視される」と述べた。

リフィニティブによると、S&P総合500種構成銘柄でこれまでに決算を発表した387社のうち、77.4%が予想を上回った。現時点でアナリストは企業の四半期利益は前年比2.6%増加すると予想。1月1日時点では0.3%減が予想されていた。

この日発表の米経済指標では、商務省発表の1月の小売統計で自動車とガソリン、建材、食品サービスを除いたコア売上高が前月から横ばいとなり、個人消費の一段の鈍化が示唆された。このほか、連邦準備理事会(FRB)発表の1月の鉱工業生産指数は0.3%低下。一方、ミシガン大学発表の2月の消費者信頼感指数(速報値)は100.9と、昨年5月以来の高水準となった。

個別銘柄ではエヌビディアが7.0%高。前日発表の第4・四半期(11─1月)決算は41%の増収。第1・四半期(2─4月)の売上高見通しは、新型ウイルス感染拡大による1億ドルの押し下げを想定しているものの、市場予想を超えた。

オンライン旅行代理店エクスペディア<EXPE.O>は11.0%高。新型ウイルスを巡る先行き不透明感は強いが、四半期のコア利益は堅調になるとの予想を示したことで買いが入った。

電子商取引大手イーベイ<EBAY.O>は2.6%高。前日発表の第1・四半期の利益見通しが市場予想を上回った。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.11対1の比率で上回った。ナスダックでは1.24対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は66億株。直近20営業日の平均は76億2000万株。