ヤマタネ 山粼元裕社長

(株)ヤマタネ(山粼元裕社長)は2月7日、宮城県栗原市内のホテルで、第8回「萌えみのり栽培コンテスト」を開催した。

同社が多収品種「萌えみのり」を契約栽培(農研機構の協力を得て種籾を供給、収穫玉は全量非共計買取)している単協・生産者らを一堂に集め、「チーム」としての結束をはかるもの。今回の対象となる令和元年産は、同社が萌えみのりの取組みを開始してから10周年にあたる。冒頭挨拶で山粼社長は「10年いろんなことがあったが、世間的にも名前が通るようになったり、様々な媒体に“優良事例”として取りあげられることが多くなったことからすると、『間違っていなかったな』と感じている。『チーム萌えみのり』の力をさらに結集して次の10年に臨みたい」などと述べている。

令和元年産のヤマタネ萌えみのりは、9,000tの取扱実績だった。これは計画を下回ったものの、前年を19.0%上回った。令和2年産は、今のところ1万1,500tに達する見込み。別途、同じくヤマタネが取り組む多収品種「あきだわら」は、令和元年産で3,000t弱の取扱実績だった。ただ平均食味値73.8は、前年産を10.8ポイント下回る水準。もっともこれは平成30年産の食味値が突出して高かったことの反動で、むしろ平年並みの水準と言える。反収(10aあたり収量)は低かった30年産(531.1kg)から持ち直して619.0kg。しかし整粒歩合はご多分にもれず67.6%とおしなべて低かった(ちなみに農産物検査1等に格付される整粒歩合は70%以上)。そうしたなかでも、高い水準の食味や反収を維持した生産者を表彰している。第8回「萌えみのり栽培コンテスト」の受賞者は表の通り。

第8回「萌えみのり栽培コンテスト」受賞一覧

このうち最優秀賞に輝いた高橋茂さんは、部門1位の受賞歴が過去3度ある“強者”で、最優秀賞の受賞歴も一度ある(平成28年度)。「萌えみのりコンテスト」で、最優秀賞に2度輝いた人は初めて。その高橋さん、受賞のスピーチで、「去年の7月1日、山粼社長が訪ねてくれて、一緒に圃場を見学した。もしかすると今回の受賞には、そのことが少し入っているかもしれない(笑)。私自身はそろそろ引退を考えていたが、社長から『もう10年頑張ってくれ』と言われ、少しアルコールを減らして頑張ってみようかと思っている」などと述べた。

第8回「萌えみのり栽培コンテスト」最優秀賞受賞・高橋茂さん

農業IoT「e-kakashi」で萌えみのり「栽培レシピ」づくりに取り組んでいるソフトバンク(株)は、取組み開始から5年目(サンプル数27件、延データ数およそ1,500万件)の成果として、以下の「まとめ」を披露した。
 
〈育苗期〉
△田植の目安は、播種から積算気温460℃。
△高反収者は、育苗期間の温度が高い(平均気温13.5℃以上、平均水温15.7℃以上)。
 
〈活着期〉
△秋田と宮城では、平均水温で約3℃の差。
△高反収者は、田植から5日間の温度が高い(平均地温20.4℃以上、平均水温21.5℃以上)
 
〈分蘖期〉
△秋田は、分蘖後期の気温が高い傾向。
△高反収者は、分蘖中期頃に日平均気温12℃以上、日平均地温19℃以上を維持。
 
〈出穂期〉
△(積算温度)田植〜幼穂形成期1,086℃、幼穂形成期〜出穂622℃、出穂〜収穫1,121℃。
△日最低気温(出穂後18日間)と乳白粒との間にやや強い相関関係がある。
 
〈その他〉
△積算気温によって葉齢、茎数、草丈、SPAD値を予測できる可能性。
 
〈米麦日報 2020年2月12日付〉