ヒロムは水面を見つめながら思い出に浸っていた

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 3月3日の新日本プロレス東京・大田区総合体育館大会でIWGPヘビー級&インターコンチネンタル2冠王者・内藤哲也(37)とのスペシャルシングル戦に臨むIWGPジュニアヘビー級王者・高橋ヒロム(30)が“3冠”とともに快挙達成を見据えた。

 練習生時代に内藤から練習を教わり、2013年の海外修行前に約束した師弟対決に臨む。「練習に全然ついていけなかった俺に、内藤さんが『俺で良かったら練習教えるよ』と言ってくれなかったら、クビになっていた。最高のシチュエーションだし、これがデスティーノ(運命)だなと。内藤哲也がどうしてここまで人を引き付けるのか、リングで確かめたい」と目を輝かせた。

 同戦はノンタイトル戦で、ヒロムが要求する「勝った場合は来年東京ドーム大会でのIWGP挑戦権利証獲得」にも団体は否定的な見解を示した。だが内藤が「負けたら2本のベルトを渡すつもりでリングに立ちたい」と発言したことで事実上の“3冠戦”となる可能性が浮上。ヒロムは「マジですか! それは、話が変わってきますよ。くれるのならどちらももらいますし、口約束で終わらせないでもらいたいですね」と完璧に真に受けると「3冠を取ったらMVPも確実でしょう。俺は常に狙ってますんで」と言い切った。

 東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞46年の歴史の中で、過去ジュニア選手としてMVPを獲得したのは1982年の初代タイガーマスクだけ。仮にヒロムが名を刻めば、実に38年ぶりの偉業となる。「どの時代もヘビー級が中心だったということは悲しいですよね。あの(獣神サンダー)ライガーさんでさえ成し遂げられていないわけですから。そこに選ばれれば、ジュニアとして一つの時代をつくった証しになる。高橋ヒロムがそれを残したいですね」

 ライガーの引退試合の相手を務めあげ、新時代を託されたジュニア王者。大田区決戦で追いかけ続けた師匠を超え、文字通りプロレス史に残る偉業への一歩を踏み出す。