韓国在住ライター二俣愛子さんの連載「#韓国なう」。今回は、安くて美味しくて大満足間違いなしのソウル内にあるチェーン店をご紹介。韓国で知らない人はいないほど有名な料理王・ペク・ジョンウォン氏が経営している、超人気店5店舗をピックアップしました。

【#韓国なう vol.15】韓国の国民食を味わうならここ!食の神様「ペク・ジョンウォン」の人気店5選

韓国では、もはや知らない人がいないくらい有名な飲食店CEOでタレントのペク・ジョンウォン氏。新大久保にある人気店「セマウル食堂」も彼が手掛けるお店のひとつです。

彼が経営しているレストランは、韓国国内に約600店舗。どのお店もいつ行っても人でいっぱい。また、「食」をテーマにした自身が出演するテレビ番組はなんと4番組! すべてヒットしていて、2019年末には、テレビ局別の大賞を受賞するなど、タレントとしての活躍も目立ちます。

今回は、彼がプロデュースしている「安い!早い!うまい!」の3拍子が揃った、国民的な飲食店としても人気のお店を紹介。ひとりご飯にオススメの店や24時間営業の場所もあるので、食事に迷ったときの参考にしてみてください♡

1. 韓国風中華が食べられる!「香港飯店0410」

韓国の国民食とも言われている、ジャージャー麺、チャンポン麺。どちらも日本人に馴染みがあるメニューだと思いますが、韓国では全く違う料理です。

たっぷりの野菜とお肉(なかには海鮮を入れるところもあり)を甜麺醤で炒め、旨味がぎゅっと詰まった茶色のソースを麺にしっかりと絡めていただくジャージャー麺。

チャンポン麺は、盛りだくさんの海鮮と野菜に、唐辛子を効かせた真っ赤なスープの辛い海鮮麺です。海鮮の出汁がしっかりと効いていて、こちらも新鮮。

このお店では、「ジャージャー麺 4,500ウォン(約450円)」「チャンポン麺 5,500ウォン(約550円)」が、安くて美味しいと有名。お昼時には、行列ができる店舗も。

また、もうひとつこのお店でよくオーダーされているのが、こちらも韓国の国民食である「タンスユ(小)11,000ウォン(約1,100円)」です。これは豚肉をカラリと揚げて、甘酸っぱいタレをかけたもの。

今回は、ジャージャー麺とタンスユがセットになった「タンジャージャン 8,500ウオン(約850円)」をオーダーしました。こういうセットメニューは嬉しい限り。個人的にはふんわり玉子が乗ったジャージャー麺のごはん版「ジャージャンパプ 6,500ウォン(約650円)」もおすすめです。

東大門店など、お店によっては朝まで営業しているところもあるので、いつでも気軽に入れるのも魅力。ひとりご飯にも、飲みに行ったあとのシメにもピッタリです。

Information

香港飯店0410 PLUS+ 東大門店
《住所》ソウル特別市 中区 乙支路6街 18-96,B1F
《営業時間》11:30〜翌朝6:00(ラストオーダー5:00)
※写真の店舗と住所掲載している店舗は異なります

2. カルグクス専門店!「ミジョングクス0410」

カルグクスとは、そうめんのこと。こちらの代表メニューは、煮干しを使った出汁をベースにした美味しいカルグクス「ミョルチグクス 3,500ウォン(約350円)」です。これもとっても美味しいのですが、韓国ならではの味わいを求めるならば、辛いソースを混ぜていただく汁なしの「ビビングクス」を。

この店舗では、「ビビングクス(辛い混ぜそうめん)5,000ウォン(約500円)」と、「チェユクビビングクス(味付け豚肉のそうめん)5,500ウォン(約550円)」の2種類が味わえます。今回は、「チェユクビビングクス(味付け豚肉のそうめん)5,500ウォン(約550円)」をオーダーしました。

野菜がたっぷりと入っているのでとってもヘルシー。また、辛いソースと味付きの豚肉のおかげで最後まで飽きずに食べられます。激辛まではいきませんが、舌がちょっと痛いなというくらいの辛さなので、お水は必須。お水は店内にてセルフサービスになっていますので、安心です。

また、ビビングクスには代表メニューである「ミョルチグクス(煮干しそうめん)」で使われているスープを一緒に提供してもらえるので、よい箸休めにもなります。

ちなみに、私がお店に訪れたときには、サイドメニューとして「チュモクパプ(おにぎり)全3種 2,000〜2,500ウォン(約200〜250円)」をオーダーしている人も目立ちました。こぶし大ほどあるサイズで、結構大きめ。友達と行ってシェアしてもよさそうです。

このお店のメニューは、日本語での表記やカラー写真があるので、オーダー時も安心です。オーダーはタッチパネルで行います。英語表記にすることもできました。

今回、私が訪れたのはランチ時ではない15:00頃。それにも関わらず人がひっきりなしに入店していました。サクッと食べてサクッと出る回転の速さで並ぶことはなかったです。なんとも韓国らしい。また、1人で食べに来ている人も目立っていました。

ビビングクス以外に、ほっと優しい味わいのカルグクスも食べられるので、辛い物が苦手な人でも大丈夫。弘大にある店舗は24時間営業なので、この近くに宿泊する際の朝ごはんや、遅くまで遊んだあと、何かサクッと食べたいというときにぜひ。

Information

ミジョングクス0410 弘大入口駅店
《住所》ソウル特別市 麻浦区 西橋洞 486
《営業時間》24時間

3. 話題の新店舗!ソルロンタン&プルコギ専門店「インセンソルロンタン」

店名にもある「インセン」とは「人生」という意味。韓国では「人生の中で過去一番」を表すときにも使うことばで、例えば、「インセンファンデ」「インセンマカロン」などと言ったりします。また、「ソルロンタン」は牛骨スープのことです。

このお店は「人生で1番のソルロンタン」という意味。まさに自信の表れですよね。

数年前に地域限定でオープンして以来、着々と店舗を増やしつつあるこのお店。まだまだほかのチェーン店に比べて店舗数は少ないこともあってか、お昼時をはずした11:00過ぎに入店したのにも関わらずウェイティングができていて、15分ほど待って席に着けました。

オーダーしたのは、代表メニューの「ソルロンタン 6,500ウォン(約650円)」。韓牛を長い時間をかけてじっくりと煮込んだ濃厚なスープの中に、柔らかな牛のともバラ肉、カルグクス(そうめん)が入っています。味付けはほとんどされていないので、塩を加えていただきます。塩を入れなくても、素材ならではの濃厚な味わいが楽しめます。

また、ごはんもセットでついてくるので、具材を食べたあとは白米を入れてクッパにして食べるのが通。さらに、キムチもテーブルにセットされているので、加えて味変するのも美味しい食べ方だそう。最後までしっかりと飲み干してしまうくらい美味しくて、ほっとするソルロンタンでした。

このお店の代表メニューにはもうひとつ、「イェンナルプルコギ 9,800ウォン(約980円)/1人前」があります。2人前からのオーダーになるので、残念ながら1人で食事するのには向かないのですが、機会があればこちらもトライしてみたくなりました。

Information

インセンソルロンタン ノニョン店
《住所》ソウル特別市 江南区 江南大路 494
《営業時間》月11:00〜22:00、火〜土 24時間営業、日0:00〜22:00
※写真の店舗と住所掲載している店舗は異なります

4. たっぷり野菜のチャドルバギ専門店!「トルベギチプ」

このお店は、牛肉のあばら肉を薄くスライスしたもの(チャドルバギ)に、たっぷりの野菜を巻いて、ポン酢のような甘酸っぱいソースで食べる焼き肉店です。

代表メニューは、メニュー板の上から3つ「チャドルバギ 7,900ウォン(約790円)」「スクトルベギ(チャドルバギ+もやし)8,900ウォン(約890円)」「メウンスクトルベギ(辛いチャドルバギ+もやし)8,900ウォン(約890円)」(以上すべて1人前)。2人前からのオーダーになります。

今回オーダーしたのは、その中でも1番人気の「スクトルベギ(チャドルバギ+もやし)8,900ウォン(約890円)」。お皿からあふれんばかりのもやしとスライスされたお肉がドーンとやってきました。

そして、各テーブルにはこのメニューの美味しい食べ方がわかる説明書が用意されています。まずはもやしを鉄板に敷き詰め、その上にお肉を乗せます。もやしが蒸されてきたらお肉を混ぜるようにして一緒に蒸し焼きにする。お肉に火が通ったら、たっぷりともやしを巻いて特製の野菜ソースに漬けて召し上がれ。

特製ソースはポン酢のような味わいで、さっぱりと食べられます。このソースにもざく切りになった野菜が入っていて食感がいいんです。食欲のないときにでも、これならペロリ。

また、韓国では牛肉がとにかく高いのですが、「チャドルバキ」をお手頃価格で体験できるのも嬉しい。

1人で来店時にオススメの「メコンビビンタンメン(辛い混ぜタンメン)3,500ウォン(約350円)」「チャドルクッパ 6,000ウォン(約600円)」「チャドルチゲ 6,000ウォン(約600円)」などのサイドメニューも。ランチで訪れるのもよさそうです。

Information

トルベキチプ 新沙店
《住所》ソウル特別市 江南区 新沙洞 535-7
《営業時間》11:30〜23:00
※写真の店舗と住所掲載している店舗は異なります

5. ビックサイズで超安いコスパ最強カフェ!「ペクタバン」

「ペクタバン」も国民的なコーヒーショップとして愛されているお店のひとつです。特長は、なんといっても安さ、そしてメニューのバラエティが豊富なこと。コスパが高すぎるとの口コミから常に賑わっています。テイクアウトしていく人も多数。

「アイスコーヒー 2,000ウォン(約200円)」ですが、スターバックスのベンティサイズ(約590ml)ほどの超ビックサイズ。初めてオーダーしたときは「え、価格合ってる?」と驚きました。

また、コーヒーだけではなく「スムージー」や「エイド(炭酸ジュース)」、「紅茶」、また「ペクチーノ」と呼ばれるデザートドリンクの種類もたくさんあり、ソフトクリームやスープやパン、ビックサイズのマドレーヌといった軽食まで幅広いラインアップ。

ちょっとお茶したいとき、甘いものをつまみたいとき、時間がなくてサクッとランチを済ませたいときに打ってつけ。

そのなかで、新商品の「ワンジョン チョコホリック ソフト 4,000ウォン(約400円)※ソフトクリームなしのレギュラーは3,500ウォン(約350円)」をオーダーしてみました。

写真からわかるように、とんでもないボリュームに圧倒されました。「果たしてこれ、私に飲みきれるか?」と、なんだか闘争心すらわきあがったほど。濃厚なチョコレートと滑らかな氷のクラッシュに、たっぷりのバニラ味のソフトクリームが乗っているというカロリーの塊ですが、そんなことは気にせずにゴクリ。思ったよりも甘すぎないので、意外にも飲めてしまいました。ある意味恐ろしい……。

寒い冬でもアイスクリーム店に人が集まる韓国ならではの新メニューですよね。ほかにも同時期に「オレオ味」も新登場したので、ぜひお試しあれ。

Information

ペクタバン 弘大入口店
《住所》ソウル特別市 麻浦区 西橋洞 346-47
《営業時間》8:00〜23:00 ※ソフトクリームは21:00に販売終了
※写真の店舗と住所掲載している店舗は異なります

韓国での食に迷ったら「ペク・ジョンウォン」の国民的チェーン店へ!

ペク・ジョンウォン氏が経営している飲食店はこのほかにもイタリアン、別形態の中華・焼肉店などもあり、多岐にわたります。

どこも「安くて早くて美味しい」、つまりコスパ最強なのです。これは美味しいものを食べることが好きな人が多いことでも知られる韓国でも人気になるワケだなと、改めて納得しました。

韓国で食事の迷ったら、ぜひ「ペク・ジョンウォン氏」のチェーン店に足を運んでみてくださいね。目印は、店頭に彼の写真(またはイラスト)があるお店です。

《二俣愛子プロフィール》
出版社にて約10年間ファッション誌の編集者として勤めたのち、海外留学を経て、フリーランスの編集ライターとして独立。メンズ、レディース雑誌、ムック、書籍、Webメディア、ブランドカタログ、広告などに携わる。2016年、大手IT企業でWebメディアの編集を担当。結婚を機に2018年12月からソウル在住。現在は、フリーランスのライターとして活動しつつ、instagramにて日々韓国情報を発信している。Instagram ID @aiko_shin4

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※2020年2月現在の情報であり、実際の情報と異なる場合あり