中国メディアは、日本では節約をすすめる主婦のユーチューバーが人気だと紹介し、日本人がいかに節約志向かを分析する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本では、子どもが将来つきたい職業にランクインするほど、ユーチューバーが人気だ。料理や収納方法、美容など生活の知恵を紹介する主婦のユーチューバーも多い。新浪財経は9日、日本では節約をすすめる主婦のユーチューバーが人気だと紹介し、日本人がいかに節約志向かを分析する記事を掲載した。

 中国ではネット規制のためユーチューブを見ることはできず、したがって「ユーチューバー」は基本的にいない。しかし、同様の動画投稿サイトや中国版ツイッターと言われる微博などで動画を投稿する「網紅(ワンホン)」というネット有名人がいる。記事は日本のユーチューバーについて、中身が皆似たり寄ったりの中国のワンホンと違って「唯一無二で皆違う」と高く評価している。

 例えば、日本の主婦のユーチューバーは、自分なりの収納方法や弁当の作り方をアップし、生活力のない夫を紹介するときもあれば、節約の方法を教えてくれることもあると紹介。同じ主婦として女性の共感を得ながら、今すぐ役立つ情報が得られる主婦のユーチューバーのアクセス数が多いのも頷けることだ。

 そのうえで記事は、夫は高収入であるにもかかわらず節約に励むある主婦のユーチューバーが、5人家族の食費を3万円あまりに抑えていて評判だと紹介。外食を控え、割引された食材を買い、食材を無駄にしない工夫を凝らしながら、バランスの取れた栄養豊かな食事をアップしていて、称賛されていると伝えた。記事は「日本人の主婦にとって節約は知恵比べ」だと感心している。

 さらに記事は、日本では「節約」が美徳と見なされていると紹介。そのためサラリーマンも、外で酒を飲むとき酒のつまみは1皿で済ませ、タクシーではなく電車で帰ると伝えた。また日本では「時間」も節約の対象となり、時間に正確で、探し物をする時間も無駄なので常に物を整理していると称賛。さらに、日本のエアコンやライトは人がいないとセンサーで感知して節約モードに入るように設計していると感心している。

 「もったいない精神」は日本人の根底に流れていると言えるだろう。メンツを重んじる中国では、節約というとケチに見られる心配があるのだろうが、無駄を省き、物も時間も大切にする日本の「節約文化」から学ぶ価値は大いにあるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)