母親と幼い子どもの命を奪い、9人が負傷した池袋暴走事故。昨年4月の事故発生以来、逮捕、起訴されないことから「上級国民」などと揶揄されていた旧通産省工業技術院の飯塚幸三元院長が6日、在宅起訴された。
 
 警察に勾留されない状態で起訴されることを指す「在宅起訴」。アトム市川船橋法律事務所の高橋裕樹弁護士は取材に対し「社会的地位が高い」「ケガをして入院をしている」「本人が罪を認めている」など、逃亡の可能性が低い人がその対象になると説明、いつでも弁護士と打ち合わせをすることが可能なため、面会時間が午前9時〜午後5時に限られ、しかもアクリル板越しという通常の起訴に比べ、新たな証拠が見つかるなど裁判に有利との見方もあるという。

 報道を受け、今度は「他人の人生をめちゃくちゃにしたのにあたたかい布団でぬくぬく寝てるのはおかしい」「年齢を考えたら在宅起訴になるのは理解できるけど納得はできないよなあ」「やっぱり上級国民だったのか」「在宅起訴の基準って甘くない??」といった疑問の声が出ている。

 ジャーナリストの佐々木俊尚氏は「ツイッターをやっている人も、捜査の流れや手続きを知らなさ過ぎるので、もうちょっとそこを踏まえながら議論した方がいいと思う。起訴が遅かったというよりも、書類送検が遅かったが、時間をかけるということはよくある。また、例えばゴーン事件で言われているように、長期勾留、人質司法の問題が指摘される一方、今回のように“なんで勾留しないんだ”と言う意見もあり、バランスが悪いと思う。どちらかというと長期勾留はやめ、取り調べも弁護士立ち会いに切り替え、全てを人質司法ではない方向に進めようというのが良い議論だ」と指摘。「そもそも“在宅起訴”というのはマスコミ用語であって、起訴は起訴だ。裁判は通常どおり行われる。今回、肩書も議論になったが、“容疑者”も本来は逮捕していない場合には付けない。にもかかわらず、飯塚被告について書類送検なのに“飯塚容疑者”と書いている新聞記事もあった。ルールからは外れているが、やはり批判が来るのでそう書かざるを得なかったのではないか」とコメントした。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)