3度目の窯焚きも失敗し、気落ちした喜美子(戸田恵梨香)の姿に胸を痛めた幼馴染の大野信作(林遣都)と妹の百合子(福田麻由子)は、「気分転換してきい」と大阪の動物園の入場券を2枚プレゼントした。

息子の武志(中須翔真)を連れて出かけ、大阪見物を楽しんだ喜美子たちが向かったのは、雑居ビルの一部屋だった。かつては新聞社の記者だったが、今はフリーランスとなって活躍している庵堂ちや子(水野美紀)の事務所になっている。ちや子は働く女性のための地域活動もしていて、そこで仲間の女性たちは喜美子と武志を温かく迎え入れてくれた。

「荒木荘」の変人下宿人・田中雄太郎がラジオでが歌っていた

「時間になったらラジオつけてな」と言い残し、ちや子は取材に出かけてしまう。つけてみると、聞こえてきた声に喜美子は目を丸くした。下宿屋「荒木荘」の女中として働いていた時にいた田中雄太郎(木本武宏)の声だ。

「話題の曲『さいなら』。歌うのは信楽太郎さんです!」「こんばんわあ、信楽太郎です」。信楽太郎というのは喜美子が当時、ふざけてつけた芸名だ。

歌は意外にもバラードだった。そのしっとりと切ない歌声を聴き、喜美子の目から涙があふれた。

そのとき、信楽では喜美子の夫・八郎(松下洸平)が荷物を取りに戻っていた。(NHK総合あさ8時)