新型コロナウイルスによる肺炎の感染者数が急増中だ。27日(2019年1月)午前の時点で、14の国と地域で2129人の感染が確認され、死者は80人になった。安倍晋三首相は27日午前、新型コロナウイルスを患者の強制入院などが可能になる「指定感染症」にすることを表明した。

中国は、27日から海外への団体旅行を禁止。中国共産党の新型肺炎対策チームは中国国内の学校に春節休暇の延長を指示し、国内外の移動を減らす対策に出た。

当初、武漢市は隠ぺいに躍起だった

しかし、すでに日本には大勢の中国人観光客が入り、26日には日本で4人目の感染者が確認された。「時すでに遅し」という感じだが、問題は武漢の初動の対応にあった。12月12日(2019年)、最初の感染が確認された直後、病院側から医師へ「許可を得ずに感染状況を語ったり、取材を受けたりしてはならない」とかん口令が敷かれていたのだ。

SNSで情報は拡散されたが、習近平国家主席が「人民の生命と健康を第一に断固制圧する」とコメントを表明し、湖北省の武漢市など14都市で路線や長距離バスの運休や駅の封鎖などが行われたのは1月23日になってからだ。

元WHO(世界保健機関)西太平洋地域事務局長の尾身茂さんは「武漢の封じ込めはもう少し早くにすべきだった。初期対応が一番大切で、後から一生懸命やっても効果は薄い」と話す。

「新しい感染症でワクチンもないし、治療薬もない。そんな時にできることは一つ。感染拡大を防ぐには隔離しかない。それから、人が集まる場所には行かないこと。今回のウイルスは軽症者が多く、潜伏期でも感染するということなので、移動を禁止するだけでは難しいが、やらないよりはいい」と尾身さん。

非常に強い二次感染例を引き起こす患者の出現も時間の問題か

そんな中、フィリピン当局は強硬策を実施。中国人観光客に人気のボラカイ島から武漢からの観光客464人の送還を決定したのだ。

また、気になる症例も出てきた。つい最近までは、このウイルスにより亡くなったのは高齢者で持病がある人だったが、湖北省衛生当局によると、23日には持病も合併症もない36歳男性が亡くなった。尾身さんは「ウイルスが変異している可能性もある。ヒトからヒトに感染し、増殖する中でどんどん変異して、感染力、有毒性も変わっていく」と話す。結果、非常に強い二次感染例を引き起こす「スーパースプレッダー」と呼ばれる患者が出てくることが懸念されるという。

石原良純(気象予報士、タレント)「この戦いはどのくらい続くのですか?」

尾身さん「SARS(サーズ・重症急性呼吸器症候群)の時は中国が本腰を入れてか制圧まで2〜3か月かかりました。今回はSARSより感染がコントロールしにくい。どんなに早くても数か月かかります」

ピノコ