キャスターの若林有子アナが、ピンク色の容器を持ちながら報告する。「こちらは医師の処方がないと手に入らないヒルドイドという、乾燥した肌の塗り薬ですが、これを不正に入手しようという人が後を絶ちません」

もともとはアトピー性皮膚炎などの治療薬なのだが、美容目的で使う人が増加しているというのだ。インターネットで検索すると、まとめサイトには「究極のアンチエイジング効果」とあり、ツイッターなどでも「子供の肌みたいにツルツル」などと書き込まれている。

SNSや口コミが怖いからと処方する病院も

東京・銀座の「よしき皮膚科クリニック銀座」の吉木伸子院長はこんな話をする。「ヒルドイドをなるべくたくさん出してくださいとか、初めから何本くださいと指定してくる患者さんも結構います。何に使うんですかと聞くと、肌にいいと聞きました、美容にいいという噂がネットで広まっているのでと言うんです。もちろん、ウチは処方しませんけどね」

実は、同じ成分のクリームはドラッグストアでも売られている。ただ、1本1200円。健康保険を使えば8分の1の160円なので、医師から入手しようとするのだ。さらには、こんな悪質な手を使う母親もいる。東京・目黒のクリニックの院長は「中学生くらいの子が来て、お母さんから言われたのでヒルドイドを下さいというんです。お子さんの保険証を使うことによって、自己負担はゼロになるからです」と話す。目黒区は中学3年生までの治療費を全額助成しているのを悪用しようとしたのだ。

病院側も不正とわかっていても、処方を断わりにくい事情があるという。SNSや口コミで「あそこの病院は希望する薬を出してくれない」という書き込みが拡散すると、経営を圧迫されるからだ。健康保険組合連合会によると、こうした美容目的の不正入手による負担は年間93億円にもなるという。

安倍敏樹(社会起業家)「だれが払っているかというと、基本的には僕らが払っているということですよね」

キャスターの立川志らく「病院側も毅然として対応してほしいです。でも、大きい病院ならできても、小さい病院ではなかなか難しいのかなあ」

カズキ