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◆日本国民を米カジノ業者に売り渡した安倍総理

 2016年11月、アメリカ大統領就任を控えていた当時のドナルド・トランプ氏と安倍晋三総理は初会談を行った。
 その直後、政府はカジノ実現に向けた動きを一気に加速させ、翌12月には「カジノ解禁法」(正式名称:特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律)を成立・施行してしまった。

 その背景には、それまでクリントン勝利と踏んでいてトランプ側との接点がなかった安倍政権が、大統領当選を受けてなんとかパイプを繋ごうとし、頼った先がアメリカのカジノ大手、「ラスベガス・サンズ」のシェルドン・アデルソン会長だったからだと言われている。

 しかし、ギャンブル依存症の問題がすでに深刻化している日本で、カジノは本当に必要なのか? 安倍政権は、トランプに媚びへつらうために日本国民を米国カジノ業者に売り渡したのではないか。

 21日発売の『月刊日本 2020年2月号』では、第3特集として「カジノが国を滅ぼす」と題した特集を打ち、真正保守の立場から断固としたカジノ反対の主張をしている。今回はその中から、同誌編集部によるカジノ建築を手掛けてきた日本人建築デザイナー、村尾武洋氏への取材記事を紹介したい。

◆客が破産するまでカネを貸すカジノ

 2019年12月26日、横浜市内で「カジノ・ニューヨークからの警告」と題する講演会が開かれた(主催「カジノを考える市民フォーラム」)。講師はニューヨーク在住の建築デザイナーの村尾武洋氏。
 村尾氏は2004年から米国でカジノのデザインに携わり、これまで数十件もの仕事を手掛けてきたプロだ。カジノの内幕を知る人物は、なぜ「日本にカジノは要らない」と警告するのか。

「私は2004年からカジノのデザインを請け負ってきた。最初の仕事は4億円でニューヨークにあるカジノの内装デザインだった。その店がオープンしてから6週間後、事業主から『よくやった。モトはとった』と言われた。次は12億円の内装デザインで、オープン8週間後に同じことを言われた。こうしてカジノの内装を毎年2〜3件ずつ請け負うようになり、カジノからカジノへ全米を回るようになった」

 だが、だんだんとカジノの正体に気づいたという。

 「カジノが儲かるということは、誰かが損をしているということだ。カジノの収益は誰かの負け金だ」
 「忘れられない光景がある。ネバダ州リノにあるカジノタウンの近くで、紳士然とした男性が高級なオープンカーを手で押していた。彼は私に『5ドル貸してくれ』と頼んだ。話を聞くと、週末に新婚の妻とカジノに来て、全財産をスッたという。クレジットカード、普通預金や当座預金も使い果たした。家も抵当に入れた。妻には別れられ、結婚指輪も失った。手元に残ったのは腕時計と愛車だけで、ガソリン代もない。彼は普通の人だったのだと思うが、2〜3日のカジノで全て失ってしまった」

 カジノでは驚くような大金が動く。

 「たとえば、バカラ。インディアンポーカーとほぼ同じゲームで、1勝負5秒で終わる。レートは色々だが、最高レートだと1勝負に1000万円を賭ける。負ければ5秒で1000万がなくなる。パチンコで1000万をなくそうとしたら何十日もかかるが、カジノでは数秒。1億も1時間あればなくなる」

◆構造そのものが客からカネを搾り取る「罠」

 しかも、カジノには破産するまで賭けさせる仕掛けがある。

 「カジノには必ずクレジットルームがある。そこで客は職業や給与を示してカネを借りる。クレジットカードの上限一杯まで借りることもできれば、家を抵当に入れて借りることもできる。カジノは客が限界まで負けられるようにカネを貸し出すのだ」