厚生労働省は17日、都道府県の介護保険担当者向け会議で、自治体に介護保険者としての機能強化を促すため新設するとしていた交付金(介護保険保険者努力支援交付金)について、使途を「(介護)予防・健康づくりのみ」に制限することを明らかにしました。

 介護保険制度では2017年の介護保険法改定で、要介護状態の維持・改善など「介護予防」を進めた保険者(自治体)に対する財政優遇措置として「保険者機能強化推進交付金」(インセンティブ交付金、20年度予算案200億円)を創設しました。新たな交付金は、これに上乗せするかたちで「高齢者の自立支援、重度化防止等に関する取り組みを推進」した都道府県(10億円)と市町村(190億円)に21年度から交付します。

 法改定に向けた社会保障審議会ではインセンティブ交付金の充実を求める意見や、地域資源条件などに自治体間の差があることから、「取り組みが遅れている市町村」へのペナルティーにならないよう求める意見が出ていました。

 介護保険制度の見直し案は、総合事業対象者の「弾力化」として要支援に加え要介護の人でも総合事業を利用できるようにし、ボランティアポイント制度の導入など“元気な高齢者が担い手”となる仕組みを盛り込みました。新たな交付金制度と合わせて要介護者までも、介護の質やサービスの内容が自治体によって全く異なる総合事業へ締め出す“実績づくり”が狙いです。