U-23日本代表MF齊藤未月(湘南)

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[1.15 AFC U-23選手権GL第3節 U-23日本代表 1-1 U-23カタール代表]

 映像を見直すと、先に足を出しているのはU-23日本代表MF齊藤未月(湘南)のように見える。本人も、そう感じていた。しかし、下されたのは齊藤のファウルという判定。結果的に同点となるPKが与えられた瞬間だった。

 前半をスコアレスで折り返すかと思われた前半アディショナルタイム。日本をアクシデントが襲い、MF田中碧(川崎F)が一発退場となって数的不利に陥ってしまう。後半開始からMF旗手怜央(順大→川崎F)に代わってピッチへと送り込まれたのが、齊藤だった。システムは3-4-2-1から4-4-1へと変更。「僕の中ではシンプルだった」という任務を遂行しようとする。

「しっかりブロックを敷き、ボールを奪い切って前につなぐ。タイミングがあれば、前にボールを奪いに行ってミスを誘う。そこは僕の良さだと思う」

 数的優位な相手の攻撃をしっかりとはね返すだけでなく、チャンスと見れば高い位置から猛烈なプレッシングをかけて相手から自由を奪い取る。自らの持ち味を発揮して守備を締め、機を心得た攻め上がりで攻撃に厚みを加えていた。しかし、後半27分にFW小川航基(水戸→磐田)の得点で先制した直後の同31分、齊藤のプレーがファウルと判定されてPKを与えてしまう。

 左サイドからPA内に侵入してきたFWマジードに、対応しようとした齊藤とDF橋岡大樹(浦和)の間を突破される。しかし、シュートモーションに入ったマジードよりも先に、後方からスライディングした齊藤の左足がボールに触れる。その左足を、シュート態勢に入っていたマジードが蹴った、ように見えた。しかし、判定は齊藤のファウルだった。

 自身も「個人的には僕が先に触ったつもりだし、その後に相手が蹴ったと思う」と口にしつつも、その前のプレー、橋岡と2人で対応しながらも突破を許したことを悔やんでいる。「判断するのは審判だし、VARがある中で、ああいう形になってしまったので文句は言えない。その前にもう少し良い対応ができたんじゃないかという部分がある、だから、(判定に)言いたいことがあるというより、その前の対応がもう少し良ければと思っています」。

 今大会は第2節シリア戦にフル出場し、第3節カタール戦の後半45分間でプレーした。特にシリア戦では無尽蔵のスタミナを武器に、ピッチ上の至るところに顔を出して相手攻撃を寸断するなど、持ち味を存分に発揮した。「自分の良さは周りに分かってもらえたと思う」と感じた一方で、「もう一つレベルアップさせなければいけない」と感じた部分もある。

「ボール奪うところに関しては、もう一つレベルを上げられると思う。あとはボールを奪った後。ウチには真ん中にストライカーがいて、裏に抜ける選手もいるので、そこにしっかりボールを預けてあげること。シャドーの選手も、すぐ前を向ける選手が多いので、そこに当ててもう一回追い越すとか、自分でボールを運んで人をはがすとか、そういうプレーが僕には必要だと思う」

 自身が伸ばすべき部分は把握している。「五輪に選ばれるため。選ばれた後に勝たせるような選手になるため」にも、今回経験した悔しさを糧にして、さらなる成長を遂げていきたい。

(取材・文 折戸岳彦)