【まるごと記者会見】大坂なおみ「休養は本当に必要なことだった」ブリスベン国際前(後編)

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「WTAファイナルズ・深セン」を肩の怪我により棄権して、2019年シーズンを終えた大坂なおみ。新シーズンに突入する前の心境や、オフシーズンをどのように過ごしたかなどを語った。「ブリスベン国際」(オーストラリア・ブリスベン/1月6日〜12日/ハードコート)開催前日の記者会見の内容は以下の通り。(後編)

Q:ブリスベンで、「ブリスベン国際」と「ATPカップ」が同時期に開催されることについて、第一印象を教えてください。少し妙な感じですか?「ATPカップ」が開催されている間、何人かの女子選手は、離れたコートでプレーする予定ですよね。


「私はあまり深く考えていないわ。最初の試合は離れたコートでプレーすると思うけど、分からない。いつも言ってきたように、私は一番外側の26番コートでも、どこでプレーしても構わないけど、私のプレーを見たい人が見られるようにしたい。けど離れたコートの席が売り切れになるとは思えないので、問題ないわ。でも、雰囲気の違いに関することなら、私もまあ理解できる。だけど、私にとっては男子の大会と女子の大会の雰囲気の違いのように感じるだけだから、ほとんど問題ないわ」


Q:パドルボードで死にかけた体験の話に戻ると、実際に何が起こったのですか?海で立ち往生した?もしくは、それに近い恐ろしいことが起こりましたか?


「恐がっている時には、すべてのことがより恐ろしく感じられるものよ。今から私の身に起こった話をするけれど、姉は私が嘘をついていると言うかもしれない。でも、これが私から見た、私の身に起こったことなの。姉と一緒にパドルボードをしたんだけど、私はパドルボードを今までやったことがなかったの。私はああいった海があまり好きじゃない。基本的に、自分の身に何が起こるのかを把握できた方が良いから。


それで、家の隣のパドルボード乗り場に行ったの。すべて問題なかったし、海は美しかった。よく晴れた日で、ヒトデも見たわ。突然、私たちは潮流にのってしまい、家がどんどん遠くになり、私は少しパニックになった。私の目の錯覚でない限り、パドルボードはどんどん沖に進んでいて、なのに姉は『潮に流されるままにしよう、後で戻って来ればいい』みたいな感じで。私はいったいどこまで行くの?と思った。


水の色も黒かったし、家は小さな点のようにしか見えなくなっていくし、私はあまりうまく泳げないの。そして、ついに私は水の中に落ちた。落ちた時は、カリブ海にいる全てのサメが頭に浮かんで、姉に向かって叫んでいたわ。『もし私が死んだら、あなたのせいよ。私がどうやってタークス・カイコス諸島で死んだか、お母さんに必ず伝えてね』って(笑)。私は泣きそうだった。最終的にボードに戻れたけど、その瞬間、姉が『サメがいた』と言い出したの。悲鳴を上げて泣いてしまったけど、大丈夫だった。なぜなら、私は今ここにいるから。でもあの瞬間は、こんなふうに死にたくないと本気で思ったわ。話はこれで終わり」


Q:2つ質問があります。実際どのくらい沖にいたか分かりますか?100メートルぐらい?そしてあなたはその経験から何かを学びましたか?自分の力が及ばないこともある、とか?


「嘘はついていないわよ。距離は分からないけど、ニューヨークでの1ブロック(東西なら250m程度、南北なら80m程度)か、おそらく2ブロックぐらいの距離かな。ねえ、本当に恐かったのよ。それから2番目の質問ね。私が何を学んだかって?兄弟は信頼できないってこと。どんなにあなたの兄弟が守ってあげるって言ったとしても、そんなことは無理。自分は自分で守らなければならない。そこは、シビアな世界だからね」


Q:海に出て行った時に映画Moanaや他の事を考えていたのでしょうか?安全じゃないかもしれない状況化でも何故、海に出て行ったのでしょうか?


「彼女がもっと島の多くを見たいと言ったの。パドルで行ったり来たりしたけど、やっていた時は私は楽しんでたけど、彼女にとってはそうでもなかったのかな?」


Q:2の質問ですが、ここ直近、SNSの公開頻度が相当増えていると認識しています。特にファッションやセルフィーショットなどです。


「あなた面白い人ね」

Q:でも実際そうでしょう?


「あなたのインスタグラムのハンドル名は?」


Q:私の名前です。Ben Rothenbergです。


「Ben Rothernbergね。了解」

Q:フォローするのであれば、とてもじゃないけど、人数的には・・・


「フォローするか否かは、しばらくあなたの状態を監視してから判断するわ」

Q:でもいずれ判断してくれるのですね。実際どうお聞きしたらいいか分からないのですが、SNSのレベルを上げてから何か変わりましたか?


「そういう言い方はしないでくれる」

Q:でも実際そうでしょう?せめてそこは当たっているか教えてください。


「今の言葉で心が傷ついたわ。でもいいわよ。よく分からないのが現実的な回答かな。正直に言うと、周りの人が私のファッションセンスが好きと言ってくれるのはテニスを褒められるよりも驚きがある。確かにそう言われるケースは増えている。私は深く考えていなくて、ただ綺麗な写真が好き。だから、実際インスタグラムの写真を多く削除して整理しているわ。色々、削除しているからもし誰かが一体どうしたのかと思うかもしれないけど、アカウントとしての方針で審美的に快適にしたいし、綺麗のコラージュを目指しているからよ」


Q:結構、大変ですね。


「そうね。ちょっと、待って!靴見せてくれますか?」

Q. New Balancesです。先日、Ebayで購入しました。


「ここはNikeが主流なの。ごめんなさいね。あなたとボールのやり取りがうまくいかないわね」


Q:つまらない質問で申し訳ありません。テニスの話です。1回戦はマリア・サカーリ(ギリシャ)との予定です。過去に何回か対戦していますが、結構タフな相手と厳しいドローが待ち受けています。誰であろうと厳しい戦いだと思います。シーズン初戦で彼女と対戦するのはいかがですか?


「そうね。私としては、ドロー自体、昨日まで知らなかったの。彼女と対戦すると分かったのは数時間前よ。最後に対戦したのはシンシナティだけど、2年前かな?あの試合では多くを学んだわ。ここ最近彼女との対戦はしていないけど、彼女はファイター型だし、コートには多くのエネルギーを持ってくるわ。だから、結果は別として対戦がすごく楽しみ。お互いが全力で戦うだけよね。確かにドローは厳しいという考えもあるけど、私としてはすごくいい試練だと思う。どう戦っていくかを見極めることができる」

Q:カロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)について1点お聞かせください。全豪オープンの後に引退を表明されました。若い選手達にとって今でも彼女に苦戦している人が多いと思います。特にパワープレーヤー型の人達です。彼女のキャリアや彼女との対戦などいかがでしたか?


「キャリアを振り返るとすごいと思う。戦っている期間がとにかく長く感じる。以前にKey BiscayneでまだSony Ericsson大会だった時、まだ子供だった自分は彼女の試合を見たことがある。大きなスタジアムで観客としてね。それが今では何回か対戦している相手だということが信じられないわ。人としても彼女が私に最初のチャンスをくれた人。初めて電話番号を教えてもらって、テキストメールを送ってきて練習相手もしてくれたわ。その時はトッププレーヤーと練習できるという事だけですごく興奮したわ。だからすごく優しい人。ご主人とも楽しそうだし、とにかく彼女の幸せを祈っているわ」


(テニスデイリー編集部)


※写真は「ブリスベン国際」での大坂なおみ
(Photo by Chris Hyde/Getty Images)