世界から選手や観客らをオモテナシするはずの、ホスト国のオリンピック委員会が旗振りするプロジェクトとして物議を醸しそうです。詳細は以下から。

いよいよ開催まで200日を切ってお祭りムードが盛り上げられ始めた東京オリンピック。招致に関する贈賄疑惑を筆頭に、ブラックボランティア問題や熱中症問題、東京湾うんこまみれ問題など、数え切れないほどの問題が噴出している事はBUZZAP!でも繰り返し報じてきました。
そんな東京オリンピックに向けて問答無用で国民全員の団結を求めるプロジェクトをJOC(日本オリンピック委員会)がスタートさせ、話題になっています。

◆「全員団結」して「日本代表選手団を全力で応援」
それが剛速球ストレートなネーミングの「全員団結」。

サイトの説明は「このサイトは、JOCが東京2020オリンピックに向けて、国民が全員団結し、アスリートを応援していくためのページです」というもので、まず日本語としておかしいのですが、JOCが主催して日本国民を団結させて選手を応援させたいということが分かります。
他にも「全員団結プロジェクトは、日本中が心をひとつに、東京2020オリンピック 日本代表選手団を全力で応援するためのアクションです」とされており、応援する対象は日本代表選手団に限られることが分かります。
加えて「全員団結について」とされるページによると
全員団結
団結。それは人々が力を合わせ、強く結びつくこと。
みんなが待ち望んだ、東京2020オリンピック。
じっとしていても、何もはじまらない。
勇気を出して、オリンピックに参加しよう。
そうすればきっと、あなたの中で何かが変わる。
みんなで手をつなげばきっと、ものすごい力が生まれる。
心をひとつに、全員団結!
さあ、いくぞ。がんばれ!ニッポン!

とのことです。どこからどう見ても日本人全員で日本代表選手団を応援するためのアクションであり、東京オリンピックへの参加を国民に強く求めています。
オリンピックのもたらす多くの問題に蓋をして「みんなが待ち望んだ」ことにして同調圧力を掛ける文言はネット上でも物議を醸しています。
◆オリンピックホスト国の委員会として適切なのか
ところでJOCのサイトではオリンピックの理想であるオリンピズムについて「スポーツを通して心身を向上させ、さらには文化・国籍など様々な差異を超え、友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって理解し合うことで、平和でよりよい世界の実現に貢献する」ものとしています。
日本人が日本選手を応援することは自然で何の問題もありませんが、ホスト国のオリンピック委員会が自国の選手限定で応援しようとするアクションを主催することは、オリンピズムとの整合性が問われることになりそうです。
シンボルマークも「日本中が想いをひとつに、史上最高のオリンピックをつくりあげることを願って生まれた」としていますが、日本選手だけで史上最高のオリンピックができると考えるのであればオリンピズムからは大きく外れています。

またプロジェクトのひとつ「団結ORIGAMIプロジェクト」では日本の伝統的な文化である折紙で、アスリートたちを力強く後押ししようということになっていますが、届け先は日本代表選手団のみ。

これこそ世界中から来日する全ての選手たちに向けて、できれば各国語でメッセージを届けて欲しいところですが、そういった発想はなさそうです。
果たして私たち日本人は世界各国からの選手や観客たちをしっかりオモテナシできるのか、不安の高まるところです。

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