大会連覇に挑む青森山田高校イレブン【写真:Noriko NAGANO】

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2年連続の決勝進出、通算3度目の優勝へあと1勝

 第98回全国高校サッカー選手権は11日に埼玉スタジアムで準決勝が行われ、第1試合で青森山田(青森)が帝京長岡(新潟)を2-1で下し連覇に王手をかけた。

 青森山田はJ1浦和レッズ内定のMF武田英寿とJ1横浜FC内定のMF古宿理久、帝京長岡はJ2京都サンガF.C.内定のMF谷内田哲平とJ2のFC町田ゼルビア内定のFW晴山岬を擁する注目の一戦となった。

 序盤のペースを握ったのは帝京長岡だった。相手の中盤にギャップを生み出しながら前進していく攻撃で前半10分までに3回ゴール正面でシュートを放つチャンスを迎えたが、いずれもゴールならず。すると青森山田は同16分、古宿がボールをキープするとDF内田陽介が右サイドから一気に駆け上がってスルーパスを受け、ダイレクトでクロスを供給。それをFW田中翔太が下がりながらの難しいヘディングで押し込んで先制に成功した。

 それでも帝京長岡は試合の主導権を渡さず、同22分にはゴール前でパスを受けて反転した晴山がGKと1対1になるビッグチャンスを迎えたが、シュートは枠外。攻め込みながらゴールを奪えないまま、前半は青森山田が1-0とリードして折り返した。

 そして、後半立ち上がり2分には追加点が生まれた。青森山田は攻め込まれたところからのクリアボールを右サイドで田中がキープし、武田がフォロー。2人でタメを作ってから中央にボールが入ると、ゴール前のこぼれ球を駆け上がってきた1年生ボランチのMF松木玖生が蹴り込んで2-0とリードを広げた。

 ビハインドが広がった帝京長岡は同15分に谷内田が鋭いミドルを放つも、青森山田のGK佐藤史騎が好セーブ。同20分には再び晴山が1対1のチャンスを得たが、これも佐藤がセーブした。それでも同32分、帝京長岡はペナルティーエリアのすぐ外でボールを持ったMF田中克幸が相手3人を振り切るドリブルで突破すると左足シュートを決め、2-1と1点差に迫った。

 反撃の機運を高めた帝京長岡だが、残り時間で青森山田から同点ゴールを奪うには至らず。1点差を守り切った青森山田が連覇へ向けて、2年連続の決勝進出を決めた。(Football ZONE web編集部)