報道によると、1月8日午後5時、セブン-イレブン東大阪南上小阪店が店舗の在庫を売り終えたとして業を終了し、しばらくの臨時休業に入ったそうです(『臨時休業を前に最後の営業 セブンイレブン本部から契約を解除された後も販売を続けてきた東大阪市のセブンイレブン』1月8日 ABCテレビ)

 そこで、現在の状況はどうなっているのか? 1月9日の深夜、同店を再び、訪れました。

 前回の訪問時(2019年12月24日)には店頭に2枚の張り紙がありました。

 1枚は「お客様へ 営業時間の変更のお願い 2019年9月1日より営業時間を午前7時から午後11時までとさせていただきます。ご迷惑をおかけいたしますがご了承の程よろしくお願い致します 店主」

 もう1枚は「お客様へのお願い 働き方改革等の諸事情により、2020年1月1日の元日は終日休業とさせていただきます。尚、1月2日より通常通り、午前7時から営業いたします。ご理解とご協力をお願いいたします。店主」

 今回、暗闇の中に浮かび上がる、話題のセブンの正面出入り口にあったのは「訴訟の為 臨時休業」の張り紙。セブン-イレブン本部がこの店舗について裁判所に仮処分を申し立てており、その内容が店舗の明け渡しを求めたものではないかと言われる中、元・一国一城の主の籠城は悲壮感が漂います。

 

 私は約20年のコンビニ経営をやめてから数年の月日が過ぎましたが、共に同じ時代を過ごし、今も現役で頑張っているベテランのオーナーにとって、この出来事は対岸の火事か。セブン、ファミマ、ローソンのベテランオーナーに本音を直撃取材してきました。

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「オーナーの改革行動」には感謝の声も

セブン-イレブンのオーナー:ハッキリ言って「自爆テロ」だと思う。やっていることは無茶苦茶だけど、明らかに本部がビビリ始めた。加盟店に対して「気を使う」前までは、何をしても「問題無い!」と、本部が加盟店を見下してるなと感じる時があったけれど、これ以降は以前の出来事でも「世の中に露呈するって!」緊張感が半端じゃなく感じる。だから、良くやった!と思ってる。

ローソンのオーナ−:今までコンビニ店舗の「時短営業」とか、全く考える余地はなかった。知り合いのオーナーが何年も前から何度も本部にお願いしてもだめだったのに、今回、交渉したら営業時間が変更できたので喜んでいた。「あの人のお陰だって感謝してます」って。聞くと、「行動は猪突猛進でも、ある意味、時代を変えたと、普通では無理だから、凄い人とだと思うよ」。

ファミリーマートのオーナー:まず、やることをやれよ、キチンと店舗運営を! それから、正規の手続きを踏んで本部に意見を上申する、普通、常識だよ。クレーム日本一だって、笑わせるなよ。コンビニのイメージダウンだよ、ほんとに……。

「オーナーの経営姿勢」には疑問の意見

セブン-イレブンのオーナー:結局ね、コンビニは本部と加盟店とのwin-winの関係が保てなければ、経営の継続が成り立つたないし、本部は本部でリストラやいろいろなことがあるし、今、大変な時代になってきている。特にここ数年はそう。そんな時に本部に本気で逆らったら、FC契約の継続は終わりだよ。勝てる訳ないのだから。巨大な組織に逆らうだけ損。本部との良好な関係が重要で、意見を言うときは筋道立ててから言わせていただきますが、40年、利益配分の在り方に変化がないですよね!加盟店は社会保険の負担分で相当に厳しい。本部は利益が出ているのだから、本当に助けてください。

ローソンのオーナー:結局、本部に「やらせてください」って言ってFC契約をしても、建前で立場は対等なんて平然と言うけど、そんな訳がないし! 今まで数多くのコンビニオーナーを見てきたけど、結果は自業自得で自滅だよね……。商売には向き不向きの適性があるから、向かない人は「コンビニ経営に関わらず」が無難。

やっぱり「三方よし」が商いの王道

 ご登場いただいたオーナー、深夜勤務の忙しい中での突然の取材でしたが、誠にありがとうございました。

 今回、感じたことは、お話を伺ったオーナーの店舗は商売人としてお客さまをお迎えする基本的な「あいさつ」「クリーンネス」「品揃え」がきちんとできていること。そして、従業員教育の「しつけ」をスタッフに親身に行っていたことでした。

 加盟店がコンビニ経営を円滑に行うには、過度に権利を主張する前に、加盟店としての責務を果たし、日々の活動で本部との信頼関係を築き上げていくことが重要だと、改めて痛感しました。

 私は「コンビニ経営は生き様」と思って取り組み、長期間、繁盛店として店舗を運営し、コンビニFC契約を満期で円満に終えました。それは「商は笑なり」。「三方よし」の精神で地域のお客さまに愛される店を目指してきたからで、その姿勢が商いの王道だと思っています。