歌に情熱を燃やし続ける北島三郎さん...その飽くなき探求心とは
1月４日の「サワコの朝」のゲストは、歌手の北島三郎さん。高校卒業後から６年間、渋谷で“流し”として下積み生活を送り25歳の時にデビューすると、27歳で紅白歌合戦に初出場。その後は、大晦日の顔として紅白を盛り上げ、歴代最多となる出場50回の記録を樹立しました。番組では“紅白史”で起きた珍ハプニングや舞台裏話や、美空ひばりさんからの衝撃アドバイスなども披露。さらに、歌に情熱を燃やす�爛汽屬舛磴鵝匹涼亀羶瓦縫汽錺海�迫りました。
紅白で起きた"珍事件"＆サブちゃん豪快伝説
NHK「紅白歌合戦」最多出場記録を持つ北島さん。初出場は1963年、27歳の時でした。「この時は、思いっ切りこれだぞ！っていう気になったからすっごい張り切って歌ってます」と当時を振り返ると、1981年に放送された第32回NHK紅白歌合戦で起きた"珍事件"の話に。袴姿で「風雪ながれ旅」を歌う北島さんに、おびただしい量の紙吹雪が降りかかる当時の映像が流れると、顔全体が紙吹雪で覆われそうな勢いに「ヤギと間違って紙食ってる（笑）この位積もったんですよ」と指で"積雪量"を示し説明。「紙３枚位食いましたけどね。あの扇風機の音がうるさくてね。ガ〜ッと回すもんですから」と言うも「でも、あそこ（舞台）へ出ちゃうと"今日は決めなきゃ"ですよ」と、プロ根性でハプニングを乗り越えた"珍事件"を語りました。
そんな北島さんの長きに渡る歌手人生の中には、さらに世間も驚く数々の豪快伝説がありました。世界で初めて飛行機の中で生コンサートを敢行したことがその一つ。1985年、成田から台北へ向かうチャーター機の中に特設ステージを作ったそうで、「生バンドを入れた。なんかね、いっぺんそういうのやってみようか、変わったことをと」と北島さんが提案したことを明かすと「ちょうど１万メートル上空ですよ。すごく歌いやすいのよ」と気圧などお構いなしに気持ちよく歌を披露したと話しました。加えて「調子こいてたら、"その飛行機早く降りてこい"って。そんな所でグルグルしてんなよって」とコンサートが終わらず台北側から着陸を催促されたことを告白。「普通、船の上はやりますけど」と言うサワコの問いに「船は酔うんです、僕」と秘話を交えて"伝説"を解説してくれました。
演歌界の大御所が美空ひばりさんから学んだこと
46年間続けた座長公演でも原寸大の漁船に乗って歌うなど、ダイナミックな演出が光る北島さんのステージ。煌びやかな金のシャチホコに乗った紅白でのセットをはじめ、あの巨大セットを自らの案で制作したと言います。「ラスベガスへよく行ったりしたんですよね。ショーを必ず３本位観るんです。絶対帰って舞台の時、日本風で、俺流で作って出来るなと」と自ら演出のネタ探しを行なっていると話すと、「ステージというものはお客様が喜ばなきゃいけない。お帰りになる時に"本当にいいものを観た、楽しかった"と、お土産になるようなものを持たすんじゃなくてそういうステージを観せてやろうと思っている」と熱い気持ちを明かしました。
一方で、それだけ思い入れのあるステージに立つ際には「全然緊張なしです」と言う北島さん。その理由は、美空ひばりさんから学んだ"聴く人、観る人を主にしていく"という考え方にあると話し「こっちの計算だけでウケるかといったら絶対ウケない。何十年かやってきて学んだ事の一つかな」と、自分のためでなくお客様に歌を届けようとする思いが大舞台でも緊張しない自分を作ると語りました。そんな演歌界の大御所・北島さんですが、頂点を極めた今も変わらぬ気持ちで歌に情熱を燃やし、自らを「歌なんて大してうまくはない。自分でうまいなんて思ったことはいっぺんもない」というと「本当に勉強になる歌詞が演歌にいっぱいある。それを演じて訴えるのが僕の仕事」と続け、さらにYouTubeから学ぶこともあると告白。「俺がこう歌ってるのに、この人はこんなにうまく歌ってるよ...と。こういう歌い方もあるんだと。アマチュアの方が歌う中からこっそりいただくこともあるということを、今の後輩の歌い手に言いたいね」と飽くなき探究心を持ち続ける大切さを語りました。
「サワコの朝」はインタビューの達人・阿川佐和子が土曜の朝に素敵なゲストを迎えて送るトーク番組です。MBS/TBS系で毎週土曜あさ7時30分から放送中。ゲストの心に残る音楽と秘蔵トークをお楽しみに！
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