自動運転車、ロボット、スマートホーム技術、人工知能(AI)などを人々が生活を送るリアルな環境で導入・検証する実証都市「コネクティッド・シティ」のプロジェクト概要を、トヨタ自動車が2020年1月7日から10日まで開催されているCES 2020で発表しました。

トヨタ、「コネクティッド・シティ」プロジェクトをCESで発表 | コーポレート | グローバルニュースルーム | トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト

https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/31170943.html

トヨタは網の目のように道が織り込まれあう街の姿から、この街を「Woven City」(ウーブン・シティ)と呼んでいます。プロジェクトでは2020年末に閉鎖予定の、静岡県裾野市にあるトヨタ自動車工場の跡地を利用して、約70.8万平方メートルの範囲で街作りを行うべく、2021年初頭に着工予定とのこと。

トヨタがYouTubeで公開しているムービーを見ると、Woven Cityの雰囲気をざっくりとイメージすることができます。

Woven Cityイメージビデオ - YouTube

また、CES 2020の講演ではトヨタの豊田章男社長が街の全貌について語りました。

Toyota reveals the WOVEN CITY program: studying cities of the future - YouTube

「多くの人が、車はいつ全自動になるのか、運転手の考えていることを察するようになるのか、空を飛ぶのか、などを知りたがっています」と語りだす豊田社長。



「そして、いつ車がロボットにトランスフォームするのかも」



「トヨタはトランスフォームするロボットを作ってはいませんが、その代わり、『Connectivity・Autonomy・Shared Mobility・Electricitication』(接続性・自律性・共有モビリティ・電力化)に注力しています」「これをCASEと呼びます」



「あらゆる技術を、本物の人間が暮らす都市で実験できないのか?ということで、私たちは本日、東富士にある約70.8万平方メートルの土地で、未来都市のプロトタイプを建設することを発表します」



ということでスタートしたのが以下のムービー。一般的な道路が映し出されたかと思うと……



これが車道・自転車道・歩道に分かれます。



そして車道は電気自動車が走る緑あふれる道に変わり……



自転車道も様変わり。



歩道はより緑あふれる散歩道に変わりました。



これらの道が網目状に構成され……



その合間に建物が建築され、都市が生まれます。



街の外観はこんな感じ。街の建物は主にカーボンニュートラルな木材で作り、屋根には太陽光発電パネルを設置するなど、環境との調和や持続可能性を前提としています。



人と車とが同じ場所を走っていますが、車はスピードが出ていないので危険はない様子。



建物の中で暮らす人々。



夜も幻想的な雰囲気です。





この都市の特徴は、現代の都市のごみごみして危険が多い道路を、歩行者用道路・歩行者&軽車両用道路・車道でわけたところ。これによりすっきりと人が暮らしやすい町並みになります。



走る車は全て完全自動運転かつゼロエミッション。



地下には水素エネルギー貯蔵庫、水ろ過フィルター、そして荷物運搬システムが備わっています。現代の道路はAmazonなどの宅配であふれていますが、これを全て地下のロボットが運搬する仕組みになります。



画面右側で男性がロボットアームから受け取っているのが宅配の荷物。家の地下から荷物が上がってくるわけです。



プロジェクトの初期において、Woven Cityで暮らすのはトヨタの従業員やプロジェクトの関係者2000人程度になる予定。またトヨタは街作りを行う上で企業や研究者の実証への参加をつのっています。

Toyota Woven City

https://www.woven-city.global/