相変わらず知らない歌手の知らない歌が多い。人海戦術でやたらステージ上に人間が並び、「歌合戦」というよりは「ダンス合戦」。全体の演出は垢ぬけていたが、歌の下手なのが耳障り。aiko、椎名林檎は音程が悪い双璧だった。椎名林檎がモテる不思議。鳴り物入りの菅田将暉は「チャートで1位」と持ち上げられていたが、音程が揺らぐ上に「ガギグゲゴ」の鼻濁音が出来ないので発音が汚い。

ヒット曲が乏しいのを象徴して、過去のヒット曲のメドレー歌手が続出した。だから印象が薄かった。福山雅治は年がら年中メドレーの気分だ。それにまたもや石川さゆりは『津軽海峡冬景色』、今は青函連絡船なんかないよ。気持ちの悪い白塗りMattが天童よしみの伴奏ピアノを弾いて、いよいよ露出人間総ざらいの厚顔無恥だ。

人気が出たからと言って、ラグビー選手の総ざらいとヨイショトークは目に余ったし、渋野日向子にゴマすりすり。たった一人の高齢者、いやしくもノーベル賞受賞者の吉野彰は場違いに扱われて気の毒だった。若者ばかりに媚びるなら審査員は全員を20代にしろ。

感じがよかったのは竹内まりや、歌も上手いが態度も謙虚で、自然体でよかった。トリを取った嵐の米津コラボ曲『カイト』は、歌いやすそうでなかなかいい曲である。内村光良は流石の芸人である。白組の櫻井翔は面白みに欠け、綾瀬はるかはもう年なのにカマトトぶって鼻に付いた。もっと和久田真由子に活躍させればよかった。(放送2019年12月31日19時15分〜)

(黄蘭)