スタートアップ企業に入社する新卒のための合同入社式について、主催者の1人である株式会社YOUTRUSTの岩崎由夏代表取締役と、2020年度の企画担当者(昨年の合同入社式に新入社員として参加)に話を聞いた。

スタートアップ企業の合同入社式

合計28社からなるスタートアップ企業の有志は2020年4月上旬に、第2回目となる「スタートアップ新卒合同入社式」を開催する。

合同入社式は、新卒採用の人数が限られているスタートアップ企業の新入社員が、会社という境界を越え、同じ時期に社会人として新たなスタートを切る仲間と出会う場。

2019年度より規模を拡大し、50社ほどでの開催を予定している。

出典元:YOUTRUSTプレスリリース

「社外同期を作ってほしい」と開催

この入社式は、たとえ社内に同期がいなくても、同イベントを経てかけがえのない繋がりを「社外同期」と作ってほしい、という思いに共感したスタートアップ企業28社が集まって実施しているという。

スタートアップ企業は大企業に比べ新卒採用の人数が限られており、1社あたり1人〜数人のケースがほとんど。

同期が少ない・いない中でキャリアをスタートさせるので、入社後に「仕事について気軽に相談できる人がいない」といったケースが多いそうだ。

この合同入社式で出会った仲間が5年後10年後も互いに支え合う同期になるように、と思っているという。

提供:YOUTRUST/2019年スタートアップ新卒合同入社式

きっかけは、新入社員に関するブログ記事

合同入社式はどのように実現したのか?

主体者の1人である株式会社YOUTRUSTの岩崎由夏代表取締役によると、同社の創立以来初となる新卒新入社員(もとインターン生)に関するブログ記事を書いたことがきっかけだという。

同記事には、同社初の新卒新入社員を紹介する内容と共に、「弊社に来てもらって、彼女に申し訳ないなと思うことが1つだけある。同期がいないことだ」という思いが綴られている。

私自身が新卒で入社した会社の同期のつながりによって未だに仕事で助けてもらっていることが多々あるので、そういう将来助け合える仲間ができるといいなと思いブログを書きました。

すると、幸いにも多くの反響をいただき、合同入社式の企画の話が持ち上がりました。

前職で新卒採用を担当していたこともあり、入社初日に入社式を実施。同期のつながりを濃くする企画を実施していたことも実現につながった背景かもしれません。

(岩崎さん)

2019年4月に初開催

初開催は2019年4月2日。スタートアップ企業28社・50人が集まった。

短い時間で繋がりを作れるように、ただ話を聞くだけでなくグループワークを実施するなど新入社員同士が交流しやすくなるよう仕立てた。極力多くの社外同期と交流できるよう、座席の配置も工夫したそうだ。

具体的には、グループに分かれ1人5分間の自己紹介をする「5分間ガチ自己紹介」やグループワークの「貿易ゲーム」、新入社員代表による鏡割り、懇親会などのプログラムを実施したという。

自己紹介は、フォーマットは完全自由だったので、パフォーマンスやコスプレ、これまでの半生を語るプレゼンテーションや動画など、バラエティに富んだ内容でした。

お手製の本格麻婆豆腐レシピ動画を紹介し、入社式の会場で振る舞う人もいました。(2020年度企画担当者)

参加者からは「同期がいることがこんなに楽しいものなんだと初めて分かった」「違う会社の同期ができることで刺激しあえると思った」「同じ境遇で喜怒哀楽を共にできる仲間が欲しかったので嬉しい」といった感想が聞かれたそう。

その後も、各社のPR担当の新卒たちが有志で集まってnoteを執筆したり、定期的に食事会を開催するなど情報交換やお互いを刺激し合う効果が出ているという。

提供:YOUTRUST/2019年スタートアップ新卒合同入社式

提供:YOUTRUST/2019年スタートアップ新卒合同入社式

将来助け合ったりできる仲間・縁をつくる

第2回目となる2020年度の合同入社式は、今年度の合同入社式に参加した新入社員らが主体となり企画を進めているという。

開催にあたっては、たとえ会社は違っても同じタイミングでスタートアップに入社するお互いを同期だと思えるようにすることにこだわっているそうだ。

そのために、短い時間でも打ち解けられて一体感を感じることのできるような企画づくりに注力しています。(2020年度企画担当者)

提供:YOUTRUST/2019年スタートアップ新卒合同入社式

合同入社式に込める思い・ビジョンをこう話す。

第1回から根底にあるのは、「将来助け合ったりできる仲間やご縁を作ること」です。

前回は各社の代表の方々が企画しましたが、今回は、新卒として合同入社式に参加したメンバーが中心になり企画運営を行ないます。実際に体感した当事者だからこそわかる、リアルな「同期」の大切さを伝えられる企画にしていきたいと考えています。

たとえ会社が違っても、「同期」になるだけでグッと距離が縮まり、末永く支え合えて刺激し合える仲間になる。

昨年に経験した私たちが企画するからこそ、よりそのようなことを実感してもらえる合同入社式にしたいです。(2020年度企画担当者)