U-22日本代表を率いる森保一監督

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 森保一監督は29日、来年1月にタイで開催されるAFC U-23選手権に臨むU-23日本代表メンバー23人を発表した。

 以下、会見要旨

森保一監督

「このアジア選手権は来年の東京オリンピックに向け、シミュレーションとして生かしていけるように、できる限りの最善の準備をして試合に臨んでいきたいと思っている。そして我々が頂点を目指して戦うことは、また選手が集合してチームとして活動するときに改めて確認して大会に臨みたいと思う。酷暑で6試合できるようにイメージして、東京五輪の準備という部分で進んでいければ。グループリーグから対戦相手は非常に力のある対戦相手ばかりなので、初戦からしっかりタフに粘り強くチームとして戦い抜き、先に進めるようにしていきたい。2年前のアジア選手権では残念ながらグループリーグを突破して、次のベスト8でウズベキスタンに負けて、その大会を終えてしまった。そういった意味でも、今度の大会は最後まで勝ち進めるように、そしてアジアの頂点に立てるように覚悟して臨みたい」

――――決勝まで考えると1か月弱あるが、長い期間があるからこそやりたいこと、選手に伝えたいことは。

「まずは勝ち進んでいくことによって長期間一緒に戦う、過ごすことができるので、1試合1試合勝利を目指して前進していくことを事前のキャンプから意思統一していきたいと思う。そして、その活動の中で選手たちにはよりチームの戦術というものを具現化できるように、トレーニング、ミーティング等々で選手とコミュニケーションを取りながら進めていきたいと思う。選手間のコミュニケーションも密にしてもらい、よりお互いの良さを引き出せるようにということを活動期間にやってもらいたいと思う」

――――メンバーは森保監督の戦い方を知っている選手ばかりだが、この機会にさらに戦術的に一歩進めたい部分、より浸透させたいところは?

「今回、招集させて頂いているメンバーは、我々の東京五輪に向かうチームの中で、これまで活動してきてくれた選手だと思う。その中でまだまだ選手たちには伸びしろがある。これからもっといろいろなことを経験してもらい、学んでもらい、レベルアップをしてもらいたいという選手たちばかりなので、そこでチームの戦術的なところ、攻守ともにレベルアップをしてもらいたい。そこはどこがというよりも、全体的にすべてを伸ばしてもらえるように働きかけていきたい。そして1試合1試合の対戦の中で、強豪チームとの対戦では我々が思っているような理想的な戦いでなかったとしても、その中でメンタル的にもフィジカル的にもタフに戦えるように、何とかその試合をモノにできるように、勝負強さというものを考えて戦ってもらえるようにしたい。この大会の気候状況と東京五輪に向けてということは、非常にイメージしやすいと思うので、本当に最大6試合の中、タイトなスケジュールの中、タフに戦っていかなければいけないというところを選手たちに分かってもらいながら、チームとして成長して進んでいければと思う」

――――本大会までの日程を考えると、これだけ選手を拘束できる大会はそんなにないと思う。ここでチームを固めた上で足りないところを海外組やオーバーエイジを足していくという考え方にならざるをえないが、その辺はどういう風に考えているか。

「この東京五輪に向かうアンダー世代の活動は、その時々の条件があって、これまでも活動してきた。今回のアジア選手権に臨むに当たっても、他の選手にも招集のレターを出して頂いている。協会の関係者の方々にも招集に向けて最大限努力してもらったが、招集に至らなかったというところはある。ただし、東京五輪を見据えた時にも、そして日本の代表の強化、日本サッカーの強化を考えた時にも、その時々の条件の中で幅広く選手を招集させてもらい、活動してもらうことで全体的な裾野のレベルアップをするということ、その時々の活動のベストを積み上げていけば、必ず高い頂点に、強い頂点に結びつくという風に考えている。今おしゃった通り、理想というものはあるが、現実的にそうではないというものがあるし、現実の中で我々は戦っていかなければいけない。東京五輪の本大会においても、招集ができなかったということも過去にあるし、怪我やコンディション等々の不良で思っている選手がプレーできない状況になり得ることも想定しないといけない。その中でチームとしては結果を出すということ、多くの選手にレベルアップをしてもらい、高いレベルにいてもらうことが最終的な成果につながると考えているので、今回も条件の中でベストだと思い、活動を進めていきたいと思う」

――――昨日のジャマイカ戦に出場した岡崎選手、旗手選手、松本選手が入ったのは昨日のアピール度で入った面があるのか。前もって、ある程度決まっていたのか。

「昨日のジャマイカ戦を踏まえて、その結果だけということはないが、今回の活動として、トレーニング、そして昨日の試合のパフォーマンスは含まれて、この招集に至っている。昨日のジャマイカ戦のあとにも、結果、勝利できたということで、U-23選手権に招集されることはあるか、との質問を受けたが、もちろん、活動の中での評価はしているが、我々はそれと同時に、これまで活動してきているので、全体の活動を踏まえた総合的な部分と、今回の招集での練習やパフォーマンスを含めて決めている。心情的には昨日のパフォーマンス、今回の活動を通して、まだまだチャンスをあげたい選手はいたが、総合的なことを考えて決めた。3人プラス谷に関しては今回の活動の評価とこれまでの活動ということで決めさせてもらった」

――――食野選手の交渉が続いていると話していたが、今回のメンバー発表に至るまでの交渉の状況は。いつまで。

関塚技術委員長「この発表まで、ギリギリまで、それぞれクラブで交渉は続けていた。今回のキリンチャレンジでも、5名の海外のプレーヤーが招集に理解を示してもらって、参加したが、同時にこの大会、昨日のキリンチャレンジではなく、この大会だけという形で、それぞれの選手たちに対しては、現場の森保監督含めて、交渉のテーブルに各クラブはついてもらっていた。その結果が、キリンチャレンジの23名であり、今回のAFCの23名という決定になった」

――――昨日の試合からメンバーが入れ替わるが、どういう部分を継続していくか。今回の活動の成果をどうつなげていきたいか。

「チームのコンセプトをより表現してもらえるようにと考えているが、今回の12月の活動、大幅に選手が変わる中で、違うチームで活動しているように見ることもできると思うが、チームとしての成果と課題という意味で、今までの活動から12月の活動につなげている。選手が変わっても、これまでの反省を生かし、成果をさらに伸ばしていけるように選手たちにフィードバックしながら、チーム全体のレベルアップをしたいと思う。また、選手が変わって活動する中で全体的な個のレベルを上げれば、そして、その個がチームとしての考え方を持っていれば、必ず最後は大きな成果につながると思っているので、選手たちには個の成長を促せるように、直近の活動、過去の活動を生かしていきたいと思う」

――――キャプテンをやってきた中山選手が選外になったが、招集メンバーの中で引っ張って行ってもらいたい選手はいるか。

「そこはこのメンバーを選ぶとき、スタッフミーティングでも話になった。まずは誰が引っ張るのではなく、個々が責任を持って、自分がリーダーだというくらいの気持ちで言動してほしいと思っている。具体的にキャプテン等々をスタートから決めるのではなく、個々に責任を持って、トレーニングに臨んでもらう、試合に向かって準備をしていく中で様子を見て決めたいと思っている」

(取材・文 折戸岳彦)